自分で庭木を剪定する場合のポイントは、庭木の剪定にとって最適な時期を選び、適切な道具を使って正しいやり方で行うことです。

庭木の剪定の適期は、通常、樹木の種類によって決まります。剪定で使う道具には、剪定バサミやのこぎり、高枝切りバサミなどがあり、樹木の形状に合わせて使い分けることが必要です。

特に、初心者が剪定をする場合のコツは、剪定する枝を見分けることです。伸びすぎた枝や病害虫に影響された枝を特定する読みが大切になります。

この記事では、樹木の種類ごとの剪定の時期、剪定する枝の見分け方とやり方のコツ、道具の選び方などを紹介します。また、庭木の剪定をプロに依頼する際の料金の相場や依頼したほうがいいケースについても説明していますので、ぜひ参考にしてください。

庭木の剪定に適した時期とは?

庭木の剪定はいつがいいのかは樹種や地域によって違うこともありますが、基本的には冬と夏の時期に行います。冬と夏では、それぞれにやり方に違いがありますので、剪定を避けるべき時期も含めて説明します。

青空と松の木

冬の剪定の基本

冬の剪定は、庭木の美しい樹形や良好な生育に直結する重要な作業です。
基本的には葉が落ちた後の2月から3月に行うのが最適とされています。

冬の時期は庭木が休眠状態になっていますので、剪定によるストレスが少なく植物への負担が軽減され、切り口の回復も早いです。

剪定の基本は、不要な枝や病気の枝を取り除くことです。特に、交差している枝や内部に向かって伸びている枝を剪定することで、風通しが良くなり樹形が整います。

夏の剪定の役割

剪定を避けるべき時期として挙げられるのは、新芽が出はじめる春先や夏の最も暑い時期です。この時期に剪定を行うと、木へのダメージが大きく、剪定後の成長が鈍化してしまうことがあります。

冬の寒い時期や強風や雨が多い時期も避けるほうが無難です。切り口が乾燥せず腐敗する可能性があるからです。

剪定を行う時期は、木にダメージが少なく、生長に支障が出ないことを前提にしましょう。

種類別に見る庭木の剪定時期

庭木の種類別の剪定時期を紹介します。庭木は大まかに常緑広葉樹、常緑針葉樹、落葉広葉樹の3つに分けることが多いです。

クレーン車に乗って葉の落ちた街路樹の剪定をする男性二人

常緑広葉樹の剪定時期(3月〜6月)

常緑広葉樹の剪定は、一般的に3月から6月にかけて行います。この時期は植物の成長が活発になる前ですから、余分な枝を整理する絶好のタイミングです。

特に、冬の間に蓄えたエネルギーがあり、新しい芽が出る前の3月に剪定作業を実施することが重要です。剪定によって風通しが良くなり、光も取り入れやすくなって、夏に向かっての成長を促進する働きがあります。

ただし、無理な切り過ぎによる庭木へのダメージには注意しましょう。

常緑針葉樹の剪定時期(3月と4月)

松などの常緑針葉樹の剪定は、主に3月と4月に行うのが最適です。この時期は、庭木が成長期に入る前の準備段階のため、剪定による負担を軽減できます。

3月に枝の健康状態をチェックして不要な部分を取り除いておくと、4月に入って成長が活発化し、剪定した部分から新しい芽が出やすくなります。

剪定後の成長を促進させるため、水分補給や施肥を行うと、より成長のための環境を整えることができます。

落葉広葉樹の剪定時期(2月と4月)

落葉広葉樹の剪定時期は、特に2月と4月が適期です。この時期に剪定を行うことは、樹木の成長と美しさを保つために重要です。

2月は葉が落ちた状態で、枝の形を確認しやすいため、剪定作業に適しており、春の新芽が健全に育つことが期待できます。
特に、ケヤキなどの落葉広葉樹はこの時期に剪定を行うと良いでしょう。

4月になると、芽吹きが始まり、成長する力が強まります。このタイミングでの剪定は、枝に負担をかけることなく、健康的な樹形を維持することができます。

庭木の剪定を成功させるポイントと基本のやり方

庭木の剪定を成功させるためには、いくつかポイントを押さえておく必要があります。特に、剪定するべき枝の見分け方は重要です。

剪定する枝の見分け方と基本的な剪定の方法を説明します。

剪定された枝の切り口

剪定する枝の見分け方

剪定すべき枝を見分けることは、庭木の良好な生育に直接的に影響するため、剪定成功の鍵になります。

まず、健全な成長を促すため、枯れた枝や病気の兆候がある枝を見極めて優先的に切り取ります。
次に剪定するのは、込み入っている枝や交差している枝、内向きに伸びている枝です。

適切な切り方は、芽の上で45度の角度で、できる限り切り口はなめらかにすることです。こうやって切ることで、新たな枝分かれを促し、腐れが入りにくくなります。

基本的な剪定の方法

基本的な剪定の方法は、最初に、健康な枝の成長の妨げとなる枯れた枝や交差している枝を取り除きます。次に、光がよく当たる環境を作り出すため、外側に向かって伸びている枝を残し、内側に向かう不要な枝をカットします。

切り口は、なるべく滑らかになるように注意し、病気の予防に心がけましょう。切り口を清潔に保つことが、庭木の健康を守るためのコツです。

雑菌の侵入防止を徹底したいときは、切り口に殺菌剤(癒合剤)を塗布するのが有効です。

剪定の形と仕上げのコツ

庭木は、本来の自然な形に近いほど、美しく見えて成長にもプラスの影響を与えます。剪定をする際は、この基本的な樹形を理解しておくことが成功のコツです。

自然な形を保ちつつ、木全体の風通しや陽当たりを確保するためのバランスを見ながら整える工夫も必要になります。

剪定作業で気をつけてほしいのが、切り口をギザギザのままにしないでおくことです。多少の切り戻しになっても、切り口を平滑にしておくことは病害虫の防止に役立ちます。

剪定に必要な道具の選び方とおすすめ

剪定に必要な道具は、剪定する枝の状態や太さによって異なります。また、自身の剪定経験や木の種類を考慮することも必要です。

剪定に必要な道具の選び方とおすすめを紹介します。

剪定鋏各種

剪定バサミ・のこぎり・高枝切りバサミを使い分ける

剪定を行う際には、使用する道具の特徴を理解して適切に使い分けることが重要です。おすすめの道具と使い方を説明します。

  • 剪定ハサミ
    主に細い枝や新しい芽の剪定におすすめです。軽量で扱いやすく、力を入れずに切ることができるため、繊細な作業に向いています。
  • のこぎり
    こぶや太い枝の剪定に適しています。のこぎりの刃は大きく、力を込めて引くだけで簡単に切断できます。特に大きな木の剪定作業では、のこぎりが効率的です。また、ホームセンターなどで簡単に手に入る電動のこぎりの使用もおすすめです。作業を格段に省力化できます。
  • 高枝切りバサミ
    手の届かない高い場所にある枝を切るための道具です。長いハンドルがついているため、体力に自信がない方でも比較的楽に使用できます。

これらの道具を状況に応じて使い分けることで、剪定作業がスムーズに進み、より良い結果が得られます。

太い枝に適した道具は?

太い枝を剪定する際には、頑丈なノコギリを使用することをおすすめします。
一般的な剪定バサミでは力不足で、切断が難しいためです。

ノコギリにはさまざまな種類がありますが、特に刃が厚く、目が粗いものが効率よく切れるため適しています。
テコの原理を利用できる高枝切りバサミも有効です。高い位置にある太い枝の剪定に役立ちます。

このような道具を使うことで、労力を軽減しながら、安全に作業を進めることができます。

プロに剪定を依頼する際のメリットとポイント

プロに剪定を依頼する際のメリットは多岐にわたります。まず、専門家による経験や知識が保障されるため、樹木の健康と成長を最適化できます。

技術と実績のあるプロは、剪定が必要な枝葉の見極めはもちろん、樹種や時期に応じた適切な剪定方法も知っているため仕上がりも美しくなります。

屋外での作業に慣れていない方にとっては安全面でも安心です。剪定をDIYでやろうとする時、3m以上の高い木では、脚立やはしごが必要になり墜落や転落のリスクが高まります。プロに剪定を依頼することで、背の高い木や大型の木に対して、自分で行うリスクを避けることができるのです。

剪定をプロに依頼した場合の費用相場と、任せるべきケースについて説明します。

ビニールシートと剪定された松

剪定費用や料金の相場

庭木の剪定をプロに依頼する場合、費用や料金の相場は一般的に地域や樹木の種類、大きさ、剪定の内容によって違ってきます。例えば、一般的な庭木の剪定は1本あたり5,000円から15,000円程度の価格が相場とされています。

木の高さや枝の太さにより剪定金額は変動しますが、一本だけの木ではなく何本かの木を一度に剪定する場合、割引を適用してくれる業者もいます。そのため、複数社から見積もりを取ることが必要です。

最近、シルバー人材センターに剪定を依頼する方もいますが、シルバーの方の中には、剪定に関する知識や経験が浅い方もいるようです。また、脚立を使うような背の高い木の剪定は受けないケースもあります。

剪定作業に際しては適切な時期を考慮し、その上で専門家に依頼することが、仕上がりや樹木の健康状態にも良い影響を与えます。

庭木の剪定をプロに任せるべきケース

庭木の剪定をプロに任せるべきケースとして最初に挙げられるのが、木の剪定に関する知識や技術が不足している場合です。

剪定は、枝の成長パターンや剪定の最適な時期を理解していないと、木にとって大きなマイナスになることがあります。
高所の剪定や大きな木の剪定は、危険を伴うため専門家に依頼するほうが安全で安心です。

次に、庭木が特別なケアを必要とする場合です。病気や害虫の影響を受けている木や、仕立て品など特定の形を維持したい剪定の場合はプロの経験が役立ちます。

剪定で発生した切り取った枝葉の処分も面倒なものですが、プロに依頼すれば手間いらずです。

忙しくて自分で時間を割けない方は、専門家に依頼することで自分の時間を削る必要がなくなります。これらの要因を考慮し、適切な時期にプロに依頼するのがおすすめです。

庭のお手入れなら、スマイルガーデンへ

庭木が伸び放題では家全体の印象も悪くなりますね。ご自分で剪定されている方もいるでしょう。
ただ思い切った剪定は難しいですし、1階を超える高さになってしまうと危険も伴います。
smileガーデンの施工例を参考に庭木の剪定依頼を一度ご検討ください。

例)①

フェンスや塀の側に植えた庭木の剪定は、脚立のスペースが取り辛く剪定も大変ですね。
1階の屋根の上まで到達していた枝葉がスッキリとしました。

例)②

こちらは2階部分まで枝葉が伸びています。この程度の高さになると、個人での作業は危険を伴います。
是非プロに依頼してほしいケースです。

剪定に最適な時期や方法も、木の種類や状態によって違います。
育ててきた庭木をいつまでも美しく保ちたいですね。
まずはお気軽に「smileガーデン」までお問合せください。