カメムシは、ストロー状の口を植物に突き刺し、組織を破壊しながら水分や栄養分を吸い取ります。この吸汁によって植物の生育は阻害され、最終的には枯れてしまうことがあります。

大量発生すると、洗濯物に付着したり家屋に浸入したりして悪臭を放つ厄介な害虫です。

カメムシは、ハッカやミントなどの匂いが苦手で忌避効果があるため、ハッカ油スプレーが手軽で安全な防除方法として活用されています。

この記事では、カメムシの生態や発生する原因、ハッカ油スプレーの作り方や注意点、カメムシ駆除でやってはいけないことなどについて解説しますので参考にしてください。

ハッカのニオイが嫌いなカメムシの生態について

カメムシは危険を感じると脚の付け根(幼虫は背中)の臭腺から、「トランス-2-ヘキセナール」などのアルデヒト類を主成分とする液体を放出します。これにより、外敵から身を守ると同時に、仲間に情報伝達(警報フェロモン、集合フェロモン)するのです。

この悪臭は青臭く刺激的で、油に溶けやすく水洗いで落ちにくいのが特徴で、皮膚炎の原因になることもあります。

カメムシは、ハッカの匂いに含まれる「メントール」や「テルペン類」といった成分の刺激が苦手です。これらの成分は、カメムシの神経系に作用したり、独特の不快感を与えたりするのです。

このため、ハッカの匂いはカメムシに対して忌避効果を発揮し、ハッカ油スプレーなどがカメムシ対策として使われています。

カメムシが発生する主な原因

カメムシが発生する主な原因には、暖冬による越冬率の高さ、高温多湿な気候、餌となる植物(スギやヒノキの実など)の豊作などが挙げられます。これらが重なると大量発生しやすくなります。

この他、家によってくる・侵入する原因とされるものを以下にまとめました。

夜間の照明に引き寄せられ、窓やドアの隙間から侵入する
白い洗濯物や明るい色の壁に集まりやすい性質がある
匂い洗剤や柔軟剤の甘い香りに誘引されやすい
環境雑草や落ち葉が溜まった場所は越冬場所や隠れ家になりやすい

これらの要因が複合的に作用して、カメムシの発生と家への侵入が増加します。

カメムシを寄せ付けないための対策

カメムシを寄せ付けないための対策を3つのポイントで説明します。

  • 嫌がる匂いを活用する
    ハッカ油の香りを嫌うため、水・無水エタノールと混ぜてハッカ油スプレーをつくり、窓枠やベランダに散布します。ミントや唐辛子など、カメムシが嫌がるハーブ類を鉢植えで育てて置くのも効果的です。
  • 物理的な侵入経路をふさぐ
    窓やドアの隙間(網戸、窓枠、換気口など)は、わずか2mmでも侵入してくるので、隙間テープで塞ぐようにしてください。
  • 洗濯物の干し方を工夫する
    洗濯物に付着するのを防ぐため、できる限り部屋干しするのがおすすめです。カメムシは夜行性なので、午前中に干して早めに取り込むようにします。

その他、カメムシの侵入防止効果のある市販の防虫スプレーや、カメムシが嫌がるカフェインや苦み成分のあるコーヒーかす(植物の影響に注意)を置く方法もあります。

ハッカ油でカメムシを駆除するメリット

ハッカ油は、植物由来の成分なので、化学物質に抵抗感がある方でも比較的安心して使えます。ただし、原液は刺激が強いので、必ず水やエタノールで希釈してください。

玄関の隙間やサッシの溝などに重点的にスプレーすると効果的です。ハッカ油は、ドラッグストアなどで安価に購入でき、水と混ぜるだけなのでコストを抑えた対策になります。

ハッカ油を苦手とする虫はカメムシだけではありません。ゴキブリ、ハエ、アブ、蚊など、さまざまな虫を寄せ付けにくくする効果があります。

注意点として覚えておいてほしいのは、ハッカ油には「殺虫効果」はなく、あくまで「虫除け」であるということです。香りが薄れると効果がなくなるため、一定期間が経過したら、スプレーし直す必要があります。

カメムシの駆除に効果的なハッカ油スプレーの作り方

カメムシを寄せ付けにくくするための効果的なハッカ油スプレーの作り方を解説します。

ハッカ油スプレーの材料と入手場所

ハッカ油スプレーは、ハッカ油、無水エタノール、精製水(または水道水)、スプレーボトルがあれば簡単につくれます。これらの材料は、ドラッグストアやネット通販サイトで入手可能です。

ネット通販サイトでは、ハッカ油(健栄製薬 20ml)は、400円前後で購入できます。

https://www.kenei-pharm.com/medical/products/2698/

無水エタノール(健栄製薬 400ml)は、1,700円程度です。

https://www.kenei-pharm.com/general/products/%E7%84%A1%E6%B0%B4%E3%82%A8%E3%82%BF%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB/

精製水やスプレーボトルは、100円ショップで購入できます。

https://www.kenei-pharm.com/general/products/%E7%B2%BE%E8%A3%BD%E6%B0%B4/

スプレーボトルを選ぶときは、ハッカ油はポリスチレン(PS)製の容器を溶かす性質があるため、ポリエチレン(PE)かポリプロピレン(PP)の素材、またはガラス製を選ぶようにしてください。

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ハッカ油スプレーを作る手順

ハッカ油スプレーをつくる手順をステップ形式で説明します。

まず、約100mlの溶液をつくる場合の分量の目安です。

ハッカ油20滴
無水エタノール10ml
水(精製水または水道水)90ml
スプレー容器100ml以上入るもの
(ポリスチレン(PS)製は不向き)
  1. スプレー容器に無水エタノールを10ml入れる
  2. ハッカ油を約20滴加え、すぐにフタを閉めてよく振る
  3. フタを開け、水90mlを加える
  4. 再度フタを閉めて、全体が均一になるようによく振って完成

ハッカ油は水に溶けにくいため、先にエタノールとよく混ぜるのがポイントです。

ハッカ油スプレーを吹きかける場所は?効果は何日もつ?

ハッカ油スプレーは、カメムシの侵入経路に吹きかけると効果的です。網戸やサッシ、玄関の隙間、換気口や換気扇の隙間、エアコンのドレンホースや配管穴などに吹きかけてください。

ハッカ油スプレーの虫除けの効果は何日も持続せず、一般的に約1~2時間ほどです。香りが薄れたと感じたら、こまめに吹きかける必要があります。

保管方法は、直射日光や高温多湿を避けて、冷暗所(冷蔵庫も可)で密閉保存します。ただし、手作りのハッカ油スプレーは、1週間~10日以内を目安に使い切るのが理想とされています。

カメムシの駆除にハッカ油を使用する際の注意点

ハッカ油はカメムシの忌避剤として有効ですが、刺激が強く、精油成分を含んでいます。使用する際の注意点について解説します。

作業中は手袋を着用する

ハッカ油スプレーをつくる作業中はもちろん、スプレーで吹きかける際も手袋を着用するのが鉄則です。肌に直接触れないように注意して、特に目や目の周り、粘膜に付着すると強い刺激や痛みがあるため、絶対につけないようにしてください。

火気の近くには置かない

ハッカ油は精油成分を含んでおり、引火性が非常に高い可燃性の液体なので、絶対に火気の近くには置かないでください。ハッカ油スプレーをつくるときに使う、エタノールも引火性があるため火気管理は重要です。

ハッカ油が付着した衣類は乾燥機にかけない

ハッカ油のような精油は揮発性・可燃性が非常に高いため、ハッカ油が付着した衣類を乾燥機にかけると、内部のヒーターや静電気により引火する危険性があります。

赤ちゃんやペットがいる家庭では使用を控える

赤ちゃんの皮膚は未発達で弱いため、ハッカ油の原液はもちろん薄めたものでも、肌荒れや炎症を起こす可能性があるので赤ちゃんがいる家庭での使用は避けたいです。強い香りが刺激となり、成長過程の呼吸器に負担になることも考えられます。

ペットは全般的にハッカ油の刺激のある匂いは苦手ですが、特に猫は非常にハッカ油との相性が悪いです。ハッカ油に含まれるメントールなどの成分が肝臓でうまく分解できず、中毒症状(呼吸困難、嘔吐、けいれん、最悪は死に至ることも)を引き起こす危険性があります。

ハッカ油がカメムシに効かない?ミントとの併用で効果アップ!

ミントを植えたプランターを玄関先などに置くと、ハッカ油スプレー同様にカメムシを寄せ付けにくくするのに有効だとされています。

ミントのプランターは、半日陰の風通しの良い場所に置き、他の植物と混植しないのが原則です。ミントの繫殖力が強過ぎて、他の植物の生育を阻害する恐れがあります。生育旺盛なので根詰まりを防ぐため、プランターは広がるのを許容できる大きめのものを選ぶのがおすすめです。

水やりは、土の表面が乾いたら、鉢底から水が出るまでたっぷり与えます。肥料は香りを保つため控えめにするのがコツで、与えすぎると香りが弱まりやすいです。

ミントの成分は、猫にとって有毒です。猫が舐めたり、体に触れたりしないよう十分に注意しましょう。

カメムシの駆除でやってはいけないNG行動

他の虫とは違い悪臭を放つカメムシの駆除で、やってはいけないNG行動を2つ紹介します。

カメムシを叩き潰す

カメムシを叩いたり潰したりすると、驚いたカメムシは悪臭を放ち、独特で強烈な臭いが部屋中に充満します。また、体液で壁や床が汚れてしまうこともあります。

手で直接触れるような行動もNGです。手に臭いが付着して、石けんで洗っても落ちにくい場合があり、皮膚がかぶれることもあります。

カメムシが付着した衣類は、界面活性剤入りの洗剤で洗い、スチームアイロンを当てると臭いが軽減されます。

カメムシを掃除機で吸い込む

カメムシを掃除機で吸い込むと、掃除機の内部に臭いが充満して、次に使うときに臭いが排気口から噴き出します。また、フィルターに臭いが染みついて、その後もずっと臭いが残る原因になりかねません。

庭のお手入れなら、スマイルガーデンへ

カメムシを含む害虫を増やさないためには、発生源となる庭の環境整備が欠かせません。庭を清潔に保つ、風通しを良くする、湿気を防ぐなどを意識した庭の手入れが大切です。

雑草や落ち葉はこまめに除去し、水たまりは放置せず排水を改善して、植物は混みすぎないように適切な剪定をすることが重要になります。

弱った植物や生育が悪い植物は、害虫のターゲットなりやすいので、植物が良好に育つように適切な管理も必要です。

庭の手入れは、プロに依頼すると安心です。費用はかかりますが、高い技術と豊富な経験で庭を美しく保ってくれます。

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まとめ

ハッカ油スプレーには、カメムシだけでなく、ゴキブリ、ハエ、アブ、蚊など、さまざまな虫を寄せ付けにくくする効果があります。植物由来なので、化学物質に抵抗感がある方も安心して使えて、お財布にも優しいです。

虫除けだけでなく、お掃除や芳香剤、抗菌・消臭に使う方もいらっしゃいます。

ただし、ハッカ油を使うときは必ず手袋をして、火気管理を徹底し、赤ちゃんやペット(特に猫)がいる家庭では使用を控えるなどの注意点は必ず実践してください。