人工芝は天然の芝生と違って、日陰や土でない場所でも敷くことができて、メンテナンスもほぼ必要ないため人気の高いアイテムとなっています。また、スポーツ競技場や各種施設の外構、ドッグランなど、さまざまな場所で導入されています。
ただし、デメリットがあることを考えずに購入して、後悔する方もいらっしゃるようです。
この記事では、人工芝の購入前に知っておいてほしいデメリットと解決策、メリットなどについて紹介します。

人工芝にもデメリットがある

手入れが楽で雑草対策にもなり、鮮やかな緑を一年中楽しめるということで、人工芝を敷く方は多いです。ただし、期待値が高すぎて、導入後に「こんなはずではなかった」と感じる方もいらっしゃいます。
いくつかある人工芝のデメリットと、それぞれの解決策について説明しますので参考にしてください。

季節を問わないため庭に違和感を感じる

デメリット

人工芝は常に一定の緑色を保って季節感がないので、違和感があるというデメリットがあります。周囲の季節の移ろいと調和しづらいため、不自然に感じてしまうのです。

解決策

違和感を軽減するためには、人工芝の周りに季節感のある植栽や花壇を設置してみてください。庭全体に自然な変化をもたせることができます。
近年、より天然芝に近い色合いや質感をもつもの、複数色の芝糸や枯草風の芝糸を混ぜた製品などが販売されています。このような製品を選ぶと違和感を軽減することが可能です。

劣化するため抜けたりひび割れすることもある

デメリット

人工芝は直射日光(紫外線)に長時間さらされることで、人工芝の素材(ポリエチレンやポリプロピレンなど)が化学的に劣化して、芝糸が抜けやすくなったり、表面にひび割れが発生したりすることがあります。

解決策

購入時にUV対策加工が施されているか、芝密度が高い(目安は芝密度が2万以上/㎡あたり)製品を選ぶことで軽減できます。また、耐久性の高い素材(ポリエチレン)や芝糸の根元がウレタンコーティングなどでしっかり固定されているものもおすすめです。

耐熱性が低いため溶ける可能性がある

デメリット

ほとんどの人工芝は、ポリエチレンやポリプロピレンといった合成樹脂でつくられており、天然芝に比べると耐熱性は低いです。材質によっては溶けたり変形したりすることがあります。
特に、火気や熱だまり(反射による熱の集中)には注意が必要になります。

解決策

最近では、遮熱・耐熱性能を高めた人工芝も開発されているので、設置場所に応じてそういった製品を選ぶのが有効です。熱だまりの起きやすい場所には設置しないとか、日陰をつくる工夫をするなども検討してください。

日光を吸収し夏場は熱くなる

デメリット

人工芝は合成樹脂でできているため、天然芝のように蒸散作用による冷却効果がなく、熱を吸収しやすく、ため込みやすい性質があります。
人工芝自体、密度が高く熱の拡散を妨げやすい構造である点も夏場の熱さを助長しています。

解決策

遮光ネットやシェードなどを設置することで、直射日光を遮って温度上昇を防ぐことが可能です。定期的に打ち水(水を撒く)することでも、気化熱により人工芝の表面温度を下げることができます。

カビが発生しやすい

デメリット

人工芝でカビが発生しやすいのは、水はけの悪い環境や日陰に設置した場合です。最近では流通が少なくなっていますが、ナイロン製の人工芝はカビが発生しやすい傾向にあります。
下地盤が平らでなく水たまりができやすい、雨が降ったあと乾きにくい場所などは要注意です。

解決策

できる限り陽当たりが良く、風通しの良い場所に設置することが望まれます。設置場所の適切な下地処理も重要です。
人工芝の上に物を置きっぱなしにするのも水はけを悪くするので、適宜、移動するようにしてください。

天然芝と比較すると初期費用がかかる

デメリット

人工芝の設置では材料費と敷き手間に加えて、下地処理(整地、転圧、防草シート敷設など)が必須となるため、天然芝の張芝と比較すると初期費用は高くなりがちです。

解決策

初期費用はかかりますが、導入後の維持費がほとんどかからないので、ランニングコストは大幅に抑えることができます。長期的なコストでは、人工芝のほうが安価であるというのが一般的な評価です。
天然芝の管理では、芝刈り、施肥、潅水、除草などの手間が継続的にかかります。

人工芝をDIYする際には虫の発生に注意

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人工芝をDIYする際に注意してほしいのが、虫の発生防止です。そのためには、適切な下地処理と手順通りの施工が重要になります。
DIYで虫の発生を防ぐための対策をまとめました。

  • 下地処理を確実に行う
    除草や小石などの除去は徹底して行い、転圧などを含めた丁寧な整地をしてください。防草シートをすき間なく敷いた上に人工芝を設置すると、虫を住みにくくするのに非常に有効です。
  • 水はけを確保する
    下地となる地面に水勾配をつけたり、透水性の高い人工芝を選んだり、雨水が溜まらないように水はけを確保します。常に湿気があると、虫がつきやすいです。
  • 丁寧な施工を行う
    人工芝の施工では、端部や継ぎ目の処理を丁寧に行って、すき間がない施工を心がけてください。すき間が少しでもあると、雑草が生えてくる可能性が高まります。
  • 定期的なメンテナンス
    施工後の定期的なメンテナンスも大切です。落ち葉やホコリを溜まったままにしたり、プランターや鉢を人工芝の上に置きっぱなしにしたりすると、虫が集まってきやすくなるので避けるようにしてください。

人工芝を導入するメリット

人工芝のデメリットを理解し、導入するメリットについても把握しておくと、人工芝導入を検討するときの適切な判断に繋がります。人工芝を導入するメリットを3つのポイントで紹介します。

場所を選ばずに敷くことができる

人工芝は、陽当たりが悪く光合成が難しい場所でも鮮やかな緑を維持できます。コンクリートやアスファルトの上、ベランダ、屋上など土のない場所にも設置可能です。
日陰になってデッドスペースとなっている場所を有効活用できて、屋内に敷けば、お子様の安全な遊び場やリフレッシュスペースにもなります。

ほとんど維持費がかからない

人工芝は、水やりが不要なので水道代がかかりません。また、夏場の高温時、涼しい時間帯に水かけしなければならないというような気遣いも必要ありません。
芝刈りや施肥、エアレーション、その他の手間が不要で、天然芝に起きやすい病気や害虫を防除するためのコストも削減できます。

雑草が生えにくい

人工芝の基布が土を覆うので日光を遮断し、雑草の光合成を防ぐので雑草が生えにくいのも、人工芝のメリットの一つです。また、人工芝の芝糸の密度が高いため、外部から飛んでくる雑草の種も根付きにくくなります。
さらに、人工芝の下に防草シートも敷けば、土壌からの雑草の発生を物理的に阻止できます。

こんな方は人工芝がおすすめ

人工芝のメリット・デメリットについて解説してきましたが、こんな方におすすめしたいという点を以下にまとめました。

  • 一年中、青々とした美しい景観を楽しみたい方
  • 芝刈りや水やり、施肥など手入れの時間がない方
  • 陽当たりの悪い場所やベランダ、屋上を活用したい方
  • 道具の準備や肥料、水道代などのコストをかけたくない方
  • 虫や雑草、土汚れが苦手だがリラックスできる庭はほしい方

小さなお子様やペットがいて、土や泥で汚れることなく、安心して遊ばせるスペースが欲しい方にもおすすめです。
人工芝にも天然芝にもメリット・デメリットがあります。自分に合っていてストレスがなく、居心地の良いスペースになる方を選ぶようにしましょう。

庭のお手入れなら、スマイルガーデンへ

人工芝本来の機能を発揮させるためには、設置したい場所の条件にあった製品を選び、下地処理をしっかり行って手順通りに敷くことが重要です。少しでも不安のある方は、プロに依頼することをおすすめします。
DIYより費用はかかりますが、手間や時間が取られることなく、見栄えの良い仕上がりになります。施工に不備があって、思うような効果が得られなかったとか、やり直しが必要になったということもありません。
プロに依頼するなら、「smileガーデン」を検討してください。人工芝の設置だけでなく、草刈りや庭木の剪定、庭のリフォームなどについても相談できます。
smileガーデンでは、現在、見積無料・出張無料・相見積もり歓迎・最低価格保証のキャンペーン実施中です。

まとめ

人工芝のデメリットは、天然芝に比べると初期費用がかかり、熱を吸収しやすく火気に注意する必要がある点です。
メリットは、年間を通じて美しく、手入れが簡単なことです。雑草や虫の対策にもなり、陽当たりが悪い、土のない場所などでも設置できます。
メリット・デメリットをしっかり把握して、設置したい場所に合った製品を選び、下地処理から適切に施工することが人工芝のベストな設置方法です。