高品質な防草シートの上に、おしゃれな砂利を敷けば、景観をアップさせながら長期間にわたって雑草取りの手間と時間を大幅に軽減できます。
そのため、防草シート+砂利敷き作業をDIYでやりたいというお客様が増えています。しかし、なかなか思うように作業ができず、悩まれる方もいらっしゃるようです。
この記事では、防草シート+砂利敷きのメリットとデメリット、敷き方の手順、DIYで敷いた場合の費用について紹介します。また、プロへ依頼するのがおすすめの理由についても説明しますので参考にしてください。
防草シート+砂利での防草がおすすめ

防草シート+砂利での防草がおすすめの理由は「相乗効果」が狙えるからです。
防草シートの劣化の主な原因は、「紫外線」ですが、砂利を防草シートの上に敷くことで、シートの劣化を格段に遅くさせます。
砂利だけでは、溜まった土埃に雑草の種子が付いて発芽してしまうことがあります。防草シートを敷くことで根が深くならず、簡単に抜くことが可能です。
このように、防草シート+砂利によって、お互いの防草効果を最大限に発揮させることができるのです。
防草シートとは
防草シートは、種類が多く、機能や耐用年数、価格はさまざまです。
防草シートの主な素材は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルの3つです。構造の違いでは、織布タイプと不織布タイプに分けることができます。
それぞれの特徴を以下にまとめました。
ポリエチレン | 安価で低温に強いが熱や紫外線に弱く耐用年数は短い |
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ポリプロピレン | 雨水に強いが熱や紫外線に弱く耐用年数は中程度 |
ポリエステル | 熱や紫外線に強く、耐用年数は最も長いが価格は高い |
織布タイプ | 安価で軽量、施工が簡単だが耐用年数は3~5年程度 |
不織布タイプ | 長期間使用可能だが価格は高め、耐用年数は10~20年程度 |
防草シートは、雑草の種類や使用する場所に合わせて選ぶのがおすすめです。例えば、スギナやチガヤなどの強雑草が多い場合は貫通抵抗力が高いもの、水はけが悪い場所では透水性の高いものを選びましょう。
防草シート+砂利敷きのメリット

防草シートは、植物の光合成に必要な日光を遮断することで雑草の発生を抑制します。これに砂利敷きをプラスすることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
防草シート+砂利敷きのメリットを具体的に3つ紹介します。
初期費用が安い
防草シート+砂利敷きで雑草対策をするメリットとして、初期費用が安いことが挙げられます。
費用の目安は、防草シートの施工費用が約2,000円/1㎡、砂利の敷設費用が約2,500円/1㎡です。合計で1㎡あたり4,500円~かかる計算です。
ただし、現場の状況次第では、整地や転圧にさらなる費用が必要になることはあります。
これに対して、コンクリート敷きにした場合、費用は約12,000~15,000円/1㎡が相場です。アスファルトでも、約6,000~10,000円/1㎡が目安になります。
現場状況によっては、追加費用がかかるのは同じです。
このように、雑草対策としての初期費用が安いのは、防草シート+砂利敷きのメリットだといえます。
水たまりができにくい
防草シートには透水性があり、砂利は粒同士に隙間があって水が抜けやすいため、水たまりができにくいです。
防草シートの透水性が高い理由は、その構造にあります。防草シートには、織布タイプと不織布タイプがあります。
織布タイプは繊維の糸が縦横に織られているため糸と糸の間から水が抜け、不織布タイプは繊維同士の微細な隙間がシート全体にあって水がそこから抜けていくのです。
そのため、防草シート+砂利敷きは水たまりができにくくなります。
害虫発生の予防になる
害虫発生の予防になる点も、防草シート+砂利敷きのメリットの一つです。
一般的に土壌は湿気を帯びやすく、雑草の根などもあるため、ダンゴムシやケムシ、ナメクジなどの害虫が住みやすい環境だといえます。
防草シートにより植物が枯れて、水はけも向上すると、害虫が生息しづらい環境に変わっていきます。少しでも早く確実に、このような環境にするためには、防草シートを敷く前は雑草をきちんと取り除いておくのがおすすめです。
防草シート+砂利敷きのデメリット

ここでは、防草シート+砂利敷きのデメリットについて詳しく説明します。防草シート+砂利敷きのデメリットは、敷設後のメンテナンスに関わることです。
定期交換が必要
防草シートには耐用年数があり、その時期に合わせて定期交換が必要です。シートは、砂利との摩擦や雨風の影響で、時間の経過とともに傷んだり破れたりして強度が低下し効果が薄れていきます。
防草シートの耐用年数は素材の違いにもよりますが、織布タイプで3~5年、不織布タイプで5~10年、高耐久タイプで10~15年というのが一般的です。ただし、使用場所や使用状況で変わることも多いです。
劣化のサインとしては、穴あき、色あせ、ピンやテープの剝がれなどがあります。新しいシートに交換するとき、古いシートの処分が必要になります。
除草を完全にはできない
防草シート+砂利敷きのデメリットに、除草を完全にはできないという点があります。
完全に除草できない理由を以下にまとめました。
- 防草シートの継ぎ目や建物際などの隙間から光が入って雑草が生えてくる
- 砂利の敷き均し厚さが不十分で飛来した種に光が届き防草シートに根付く
- 雑草の種類に適合しない防草シートを使ったためシートを貫通して生えてくる
施工後に生えてきた雑草は、深く根付かないうちに、早めに抜くようにしてください。普通に土壌に生えている雑草よりは簡単に抜けるはずです。
砂利が移動してしまう
防草シート+砂利敷きでは、防草シートの上に砂利を敷くことが多いので、砂利が移動してしまうというデメリットがあります。これは、砂利が人や車の通行、風雨の影響などで動いてしまうためです。
砂利が動いてデコボコができると歩行しづらいだけでなく、砂利と一緒に防草シートが動いてしまい、よじれたり、ずれたりして劣化を早める原因になります。
特に、傾斜地や風の強い場所では砂利が移動しやすいため、必要に応じて柵や仕切りを設置してください。また、ある程度の大きさで角のある砂利を選ぶと移動を抑制できます。
防草シート+砂利での防草の仕方

防草シート+砂利での防草で失敗しないためには、きちんとした手順で丁寧に作業することが必要です。防草シート+砂利での防草の仕方を、うまくやるコツを含め4つのSTEPで説明します。
①除草剤で雑草を枯らす

防草シート+砂利で防草する際は、まず、防草シートを敷く場所の地面に生えている雑草を除草剤で枯らします。
手作業で雑草を抜くのは重労働ですし、刈り払機での草刈りでは根が残って、またすぐに雑草を繁茂させてしまうリスクが高いです。
除草剤を使用することで、広い面積でも楽に除草できますし、除草効果をより確実にすることができます。雑草を除草剤で枯らすと、枯れた雑草は簡単に除去できます。
雑草が生い茂ったままシートを敷こうとすると、シートを留めるピンがきちんと固定できなかったり、シートの上に敷いた砂利にデコボコができたりしやすいです。
②整地

きちんと除草ができたら、次に整地を行います。まず、シートを敷きたい場所の下地となる地面の石やゴミを除去しましょう。
石があるとシートの傷みを早めたり、シートを留めるピンが打てなかったりします。地面を平らにするときの邪魔にもなるので、できる限りきれいに石やゴミを取り除きます。
それから、地面を均して平らにし、高さを均一に整えてください。ここまでの作業では、ジョレンやレーキなどの道具を使うと作業が楽で仕上がりもきれいです。
整地の仕上げは、転圧です。転圧によって土を固めることで、土の余分な空気を抜き、防草シート+砂利の沈み込みを防ぎます。
人力のみで転圧する場合は、ある程度の大きさの板材を地面に置いて体重をかけて踏みつけたり、土工で使う土羽板でたたいたりして固めてください。
広い場所の転圧を行う場合は、ホームセンターなどで「プレートタンパー」などをレンタルして使うことをおすすめします。
③防草シートを敷く

整地した場所に、防草シートを敷いていきます。
防草シートは一度に大きく広げず、一定範囲を敷いてピンで固定するというやり方を繰り返しながら、作業を進めていくのがコツです。そうすることで、風のあおりによる直しやシートのズレを調整する手間を最小限にすることができます。
防草シートに打つピンは1m間隔が一般的です。シートを並べて敷くときは10㎝程度重なるようにして、重ねる部分は専用のテープで貼り付けます。
壁やエクステリアなど構造物に接する防草シートの端部は、砂利で隠れる程度に端を折り上げて立たせる形で切ると隙間ができにくなります。
とにかく、光や水分が入り込まないように、「隙間をつくらないこと」が防草シートを敷く際の最大のポイントです。
④砂利を敷く

防草シートの敷設が終わったら、砂利を敷きます。砂利の敷き厚は、現場の状況にもよりますが、3~5㎝程度の厚みで敷くことが多いです。
砂利の量が少ないと、紫外線が届いてシートの劣化を早めてしまったり、砂利が移動しやすくなったりします。
砂利はまず、一ヶ所に山状にして置き、スコップですくって撒くように敷いていきます。ベニヤ板か厚手のシートの上に砂利を置くと、最後まで取りやすいです。
角スコップがあると、砂利をすくうのも撒くの便利です。面積が広い場合は、砂利の運搬用に一輪車があると楽になります。
袋詰めの砂利を使うときは、先に袋のまま一定の間隔で分配してから、開封して撒くのが効率的です。
自分で砂利敷きをした場合の費用は?

ここでは、自分で砂利敷きをした場合の費用について紹介します。
一般住宅の庭の平均的な面積である、30㎡の砂利敷きをすると仮定して、作業の手順ごとに費用相場について説明します。
・除草剤で雑草を枯らす
一般的な除草剤は、1本あたり1,500円程度で購入できます。ボトルから直接撒くことができるシャワータイプがおすすめです。
・整地
DIYで整地には、スコップや熊手、レーキ、トンボなどの道具が必要です。これらの道具は、ホームセンターなどで8,000円程度で用意できます。
・防草シートを敷く
防草シートは、不織布タイプ、耐用年数10年程度の1m×30m規格のもので、16,000円程度が費用相場です。これに、留めピンやワッシャー、専用テープなどが4,000円程度プラスになり、21,000円程度が防草シートの材料費になります。
・砂利を敷く
砂利は、一般的なバラス(砕石)タイプで、1㎡あたり(厚さ3㎝)で3袋使用します。30㎡ですから90袋必要です。1袋300円程度が相場なので、合計27,000円程度になります。
以上の費用を合計すると57,500円になり、1㎡で計算すると1,916円程度が、自分で砂利敷きをした場合の費用の目安です。
砂利敷きはプロへ依頼がおすすめ

砂利敷きをDIYでやる場合、材料や道具に費用はかかるが、作業手間は自分がやるので0円だから得だと考えるお客様は多いです。
しかし、仕事やプライベートで忙しいなか時間をつくり、汗をかいたり汚れたりする作業をやることは楽なことではありません。
砂利敷きはプロへ依頼がおすすめの理由を3つ説明します。
作業時間と労力を大幅に節約できる
作業に手慣れているプロは、作業に必要な道具や機材、運搬車両などを常備しており、作業が効率的で作業時間は大幅に短くてすみます。
作業の手順や段取りが身についているので、レーキやジョレンを使った整地作業から、防草シートの切断や固定、砂利敷きまで動きに無駄がありません。
例えば、一定以上の広さに砂利敷きをする場合、砂利の運搬一つとっても重労働です。プロに依頼すれば、車両や一輪車を活用しながら複数の人数で行うので手早いです。
整地の過程で発生した石やゴミ、残土などの処分も任せることができるため、自治体に分別してだしたり処分場まで持っていったりする時間や手間も省けます。
高い施工品質と美しい仕上がりが期待できる
プロには専門的な知識があり、経験も豊富なので、作業の品質が高くキレイな仕上がりになります。
例えば、整地・転圧の際に不適切な整地を行うと、水たまりができやすくなったり、シートの劣化が早まったりします。
プロは、現地の土壌の状態を見ながら確実に固まるように、適切な道具や機材を使って整地・転圧を行うので安心です。現状の土壌が軟弱すぎて、将来的に沈み込みが避けられない場合、土壌の入替えなどの相談もできます。
防草シートの敷設では隙間があると雑草が発生しやすくなります。プロは、隙間ができやすいポイントや対処方法がわかるので適切な作業が可能です。
一つひとつの作業が手順通り丁寧に行われるため、当然、仕上がりはキレイです。
ケガや近隣トラブルのリスクを回避できる
プロに依頼して作業をまかせることは、ケガやトラブルを避けることにも繋がります。
袋詰めの砂利を何袋も運んでいると、つまずいたり転んだりすることがあります。防草シートの固定では、長い時間同じ姿勢の作業が続くので体にこたえます。
また、整地がうまくいかず、敷いた砂利が隣地に流れ込んでクレームになることもありますが、プロに依頼すれば心配なくやってもらえます。
ただし、同じプロでも、砂利敷き作業に実績があり、料金が良心的でサービスマナーにも定評のあるプロを選ぶ必要があります。
「smileガーデン」では、現在、見積無料、出張無料、最低価格保証のキャンペーン中です。砂利敷きを検討している方は、ぜひ問い合わせください。
まとめ

防草シート+砂利敷きでの雑草対策は、景観をアップさせるとともに、雑草取りの手間や時間を大幅に削減します。さらに、初期費用が安く、水たまりができにくくなり害虫対策にもなるというメリットもあります。
このような砂利敷きですが、DIYで作業するときは手順をしっかり守り、丁寧に作業することが重要です。それが、防草シートの劣化を遅らせて雑草のないキレイな景観を、できる限り長く維持することに繋がります。
DIYでの作業に少しでも不安を感じたら、プロに依頼することをおすすめします。