雑草は庭や家まわりの景観を損ねるだけでなく、放置すれば虫や病気の温床になることもあります。
とはいえ、こまめに草むしりを続けるのは大変で、なるべく費用も抑えたいところです。
この記事では、シートや砂利、固まる土などを使った、自分で取り組める安価な雑草対策をわかりやすくご紹介します。
さらに、プロに依頼する場合のメリットや料金相場についても解説します。
自分に合った方法を選んで、すっきりと快適な庭空間を楽しんでいきましょう。
雑草の原因とは?

雑草が生えてくる原因は、大きくわけて「種子」「地下茎」「環境」の3つです。
風や鳥が運んできた種子が土に落ちると、条件が整い次第すぐに芽を出します。
スギナやドクダミのように地下茎で増えるタイプは、根の一部が残るだけでも再生するのが特徴です。
さらに、日当たりや水分、肥料分が豊富な場所は雑草が好む環境であり、放置すると短期間で一気に広がります。
つまり、雑草を防ぐには「種子が根付かない環境を整えること」が欠かせません。
雑草対策のステップ

①雑草を駆除する
まずは、生えてしまった雑草を徹底的に取り除くことから始めましょう。
根が残るとすぐに再生するため、草抜き用の道具を使い丁寧に掘り取ることが大切です。
面積が広い場所では、草刈り機や除草剤を活用すると作業効率がぐっと上がります。
この駆除を確実に行うことで、その後の予防対策がしっかりと効果を発揮します。
②雑草を予防する
雑草を取り除いたら、次は新たに生えないよう環境を整えます。
もっとも一般的なのは、防草シートや砂利を敷いて日光を遮り、発芽を防ぐ方法です。
さらに、固まる土や石灰を使うと、根が張りにくい環境になり効果が長持ちします。
複数の予防策を組み合わせれば、雑草の発生を長期的に抑えられます。
雑草対策方法!安価に自分でできることは?

除草シートを敷く
雑草対策の定番といえるのが、防草シートを地面に敷く方法です。
太陽光を遮ることで発芽を防ぎ、長期間にわたって効果を発揮します。
透水性タイプを選べば水はけもよく、雨の日でも快適に使えるのが魅力です。
価格帯は幅広く、安価なものから高耐久タイプまで揃っているため、目的や予算に合わせて選べます。
施工の手順は以下のとおりです。
- 雑草を抜き、地面を平らに整える
- シートを広げ、10cm以上の重ね代をとる
- U字ピンでしっかり固定する
- ピンや重ね部分に専用テープを貼り、隙間を防ぐ
さらに、上から砂利を敷けば見た目もおしゃれになり、シートの劣化防止にもつながります。
砂利を敷く
砂利を敷く方法は、手軽で人気のある雑草対策です。
地面を覆って光を遮ることで発芽を防ぎ、防草シートと併用すれば効果がさらに高まります。
種類 | 特徴 | 庭の印象 |
---|---|---|
カラー砂利 | 明るく清潔感がある | 和風・洋風どちらにも合い、おしゃれな雰囲気 |
砕石 | ゴツゴツとした質感 | シンプルで無骨な印象、駐車場や家の裏に向く |
玉砂利 | 丸みがあり柔らかい印象 | 上品で落ち着いた雰囲気、和風庭園によく合う |
踏むと音がするため、防犯対策としても役立つ点が魅力です。
ただし、長く使うと砂利の隙間に土や落ち葉がたまり、そこから雑草が生えることがあります。
さらに、歩行や雨風で砂利が減るため、定期的な掃除や補充も必要です。
砂利は景観を整えながら雑草を抑えられますが、維持管理が欠かせない方法です。
石灰をまく
石灰は土壌をアルカリ性に傾け、雑草の生育を抑える効果があります。
家庭菜園では連作障害の防止にも使われ、園芸店で手軽に購入できる身近な資材です。
また、使いすぎると土がアルカリに傾き「アルカリ障害」を起こし、植物が弱る原因になります。
※アルカリ障害とは
土がアルカリ性に傾きすぎ、栄養を吸収できなくなること。葉が黄色くなる・花つきが悪くなる・成長が遅れるなどの不調が出ることをいいます。
多くの植物は弱酸性の土壌を好むため、庭木や草花に悪影響を及ぼす場合があります。
特にブルーベリーやツツジなど酸性土を好む植物の近くでは使用を避けましょう。
適切な場所と量を守れば、雑草抑制と土壌改良に役立つため「控えめに」「場所を選んで」散布することが大切です。
固まる土で舗装
固まる土を使った舗装は、近年注目されている雑草対策のひとつです。
水をかけると硬化して地面が固まり、雑草が根を張れない環境をつくります。
仕上がりは自然な土の風合いを残すため、庭に使っても違和感がなく、ナチュラルな雰囲気を楽しめるのが魅力です。
施工の流れはシンプルです。
- 雑草を取り除き、下地を平らに整える
- 固まる土を均一に敷き詰める
- 水をかけて硬化させる
DIYでも施工できますが、広範囲では業者に依頼した方がきれいに仕上がり、耐久性も向上します。
ただし、強度はそれほど高くないため駐車場には不向きです。
タイルやブロックで舗装する
雑草を確実に防ぎたい場合には、タイルやブロックで地面を舗装する方法が効果的です。
地面を覆うことで太陽光を遮り、雑草の発芽を防げるので、一度施工すれば長くきれいな状態を保てます。
タイルやブロックは種類が豊富で、庭の雰囲気に合わせて選べるのも魅力。
洋風ならモダンなタイル、和風なら自然石調のブロックなど、雰囲気に合わせて選べます。
DIYで取り組む際のポイント
- 雑草を取り除き、地面を平らに整える
- タイルやブロックを水平に並べる
- 目地の隙間を砂やモルタルで埋め、雑草を防ぐ
費用や労力はかかりますが、効果は長持ちし、完成後のメンテナンスもほとんど不要。
庭の一部から挑戦すれば、DIYでも雑草対策と景観アップの両方を叶えられます。
植物を植える
グランドカバー植物は、地面を覆って雑草の侵入を防ぎながら、庭の景観を整えてくれます。
芝生やクラピア、リッピア、クリーピングタイムなどを植えれば、自然な雰囲気を楽しみつつ、長期的な雑草対策が可能です。
ただし、きれいな状態を保つためには、植え付けや日常の管理でいくつか注意が必要です。
グランドカバーを取り入れる際の注意点
- 植え付け直後は隙間から雑草が生える
- 他の植物を圧迫することがある
- 土質や日当たりに合う品種を選ぶことが大切
- 定期的な刈り込みや管理が必要になる場合がある
- ところどころ雑草が出るため軽い除草は必要
ある程度の手入れが欠かせない方法ですが、育てる楽しさも味わえるため、ガーデニングを楽しみたい方におすすめです。
狭い範囲の雑草対策でできること

熱湯をかける
狭い範囲で手軽にできる雑草対策として効果的なのが「熱湯をかける方法」です。
沸かしたお湯を根元に注ぐと、熱によって細胞が壊れ、雑草を枯らせます。
薬剤を使わないため環境にやさしく、思い立ったときにすぐ実践できる点が魅力です。
ただし、熱湯は雑草だけでなく周囲の植物や土壌中の微生物にも影響を与えます。
庭木や花壇にかからないよう注意し、舗装の隙間やコンクリート沿いなど限定的な場所での使用がおすすめです。
重曹をまく
重曹を水に溶かして散布する方法は、手軽に取り入れられる雑草対策のひとつです。
アルカリ性の作用によって雑草の葉や根を傷め、生育を抑える効果が期待できます。
家庭にあるものを利用できるため、安価で手軽に試せるのも大きな魅力です。
散布の目安は、水1リットルに対して重曹大さじ2〜3杯程度。
ただし、花壇の草花や庭木にかかるとダメージを与えることがあり、石灰と同じようにアルカリ障害を引き起こす可能性があります。
そのため、使用はコンクリートや砂利の隙間など限定的な場所にとどめるのが安心です。
掃除や消臭にも使える重曹は扱いやすく、狭い範囲での雑草対策として気軽に取り入れられる方法です。
雑草対策グッズのおすすめ
除草剤
除草剤は、種類は大きくわけて「すでに生えている雑草を枯らすタイプ」と「ハイブリッドタイプ」があります。
種類 | 特徴 | 代表的な商品 |
---|---|---|
生えている雑草を枯らすタイプ | 葉や茎に散布して根まで枯らす 速効性はあるが持続性はない | ラウンドアップ サンフーロン |
ハイブリッドタイプ | 即効性に加え数か月発芽を抑制 速効性と持続性がある | ネコソギエース アースカマイラズ草消滅 |
さらに、除草剤は液体(原液・希釈) と粒剤にわかれます。
- 原液タイプ:薄めずそのまま散布でき、即効性が高い
- 希釈タイプ:水で薄めて使用。広範囲に散布でき、噴霧器が必要
- 粒剤タイプ:土にまいて発芽を防ぐ。持続性が高く広範囲に向く
散布する範囲や、どのくらいの期間雑草を抑えたいかによって選ぶと、より効果的に使いわけられます。
おすすめの除草剤を紹介します。
防草シート
防草シートは、草が生えるのを防ぐための物理的バリアとして有効です。
選ぶときのポイント
- 遮光率は90%以上を目安に選ぶ
- 幅・長さ・重ね代を考えて無駄のないサイズにする
- 耐久性や厚み、抗UV加工の有無を確認する
おすすめの防草シートを紹介します。
楽天市場
楽天市場
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防草シートは、草が生えるのを防ぐための物理的バリアとして有効です。
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Amazon アイリスオーヤマ 防草シート
Amazon ザバーン防草シート
Amazon Uピン杭 黒丸付
Amazon グリーンフィールド ザバーン用接続テープ
固まる土
「固まる土」は、水をかけると硬化して地面を覆い、雑草の発芽を防ぎながら舗装できる資材です。
選ぶときのポイント
- 仕上がりの色は家や庭の雰囲気に合わせる
- 広さや厚さ(例:1〜4cm)に応じて必要な袋数を計算する
- コケやカビが発生しにくいタイプを選ぶと美観を維持しやすい
以下、おすすめの固まる土です。
楽天市場 テラダ 固まる土 まさ王
楽天市場 固まる土 マグネッシー
雑草対策はプロにお願いできる

雑草対策をプロにお願いするメリット
雑草対策はDIYでも可能ですが、広い範囲や根が深い雑草が多い場所ではプロに依頼するのがおすすめです。
プロに任せることで、次のようなメリットがあります。
- 専門知識と経験に基づいた確実な作業ができる
- 作業効率が高く、短時間で仕上がる
- 防草シートや固まる土なども正しい手順で施工できる
- 仕上がりがきれいで長持ちしやすい
- 自分で作業する手間や体力を省ける
そのため、忙しい方や高齢の方でも安心して任せられます。
費用はかかりますが、確実性と美しい仕上がりを求めるならプロに依頼するだけの大きなメリットがあります。
料金の相場
プロに依頼する費用は、作業内容や敷地の広さ、選ぶ資材の種類によって変動します。
目安となる一般的な相場は以下のとおりです。
- 草刈り作業:500円~800円/㎡
- 防草シート施工:1㎡あたり 1,000円~3,000円/㎡(材料・施工込み)
- 砂利敷き:5,000円~10,000円/㎡(材料・施工込み)
- 固まる土舗装:8,000~14,000円/㎡(材料・施工込み)
広い範囲の施工や耐久性の高い資材を選ぶ場合は、さらに費用がかかることもあります。
雑草対策で迷ったときは、まず業者に相談して見積もりを取り、希望や予算に合ったプランを一緒に検討してもらうのがおすすめです。
まとめ

雑草対策を安価に取り組むには、目的や環境に合わせて方法を選ぶことが大切です。
雑草対策の主な方法
- 防草シート:光を遮り、長期的に雑草を防ぐ
- 砂利敷き:見た目を整えながら発芽を抑える
- 石灰をまく:土をアルカリ性にして雑草の生育を抑える
- 固まる土:舗装して雑草が根付けない環境をつくる
- タイルやブロック舗装:デザイン性と防草効果を兼ねる
- グランドカバー植物:自然に地表を覆って雑草を抑える
広い範囲や耐久性を重視するなら、プロに依頼するのも効果的です。
DIYとプロの力を上手に活用することで、コストを抑えながらも快適で美しい庭を維持できます。