「目隠しフェンスには圧迫感がある」
「目隠しに合う庭木がわからない」
「庭木で目隠ししたいが面倒な手入れはやりたくない」

敷地の境界の目隠しを、フェンスは圧迫感があるので庭木を使いたいと考えているが、手入れが面倒なのは困るという方は多いです。

この記事では、目隠しになって手入れがいらない庭木の高木について、特徴や選び方、活用のポイントについて説明します。
また、手入れのいらない、おすすめの庭木の高木を15種厳選していますので、ぜひ最後までご覧いただき参考にしてください。

手入れのいらない庭木の高木

手入れがいらず、目隠しにもできる庭木の高木の特徴や覚えておいてほしいポイントを紹介します。

手入れの必要ない庭木の特徴

手入れの必要ない庭木の特徴を以下にまとめました。

  • 比較的成長が遅い
  • 自然に樹形が整う
  • 乾燥や暑さに強い
  • 病害虫に強い

成長が遅い庭木は、成長の早い庭木に比較して剪定の手間が少なくて済みます。また、自然に樹形が整って成長する庭木も剪定の頻度は低く、剪定したとしても姿を整える程度の軽微なもので十分です。

乾燥や暑さに強い庭木は、水やりや土壌改良などの手間がかからないので管理が楽です。庭木は元々の原産地の気候に合う性質なので、原産地を確認すると乾燥や暑さに強いか弱いかの判断のヒントになります。

病害虫に強いことも手入れの必要ない庭木の特徴で、春先に害虫を付きにくくするための防除や、春から夏にかけて発生した害虫の駆除のような定期的な作業の必要はありません。
手入れの必要ない庭木を選ぶ際は見た目の美しさだけでなく、以上のようなポイントを必ず確認するようにしましょう。

目隠しにできる庭木の特徴

目隠しにできる庭木の特徴は、一年中葉が茂っていて葉が密であることが重要です。少しくらい強めに剪定しても、枝葉にすき間ができない状態がベストだといえます。

最近では、目隠しの庭木であっても花や実がつくもの、バラエティーに富んだ葉色のものの人気が高いです。せっかく購入するのだから、プライバシーを守るだけでなく、鑑賞価値のある庭木にしたいという方が増えているからでしょう。

また、地際から葉が茂りやすいため、単幹の庭木よりも株立ちのほうが目隠しとして選ばれやすいです。株立ちは全体的なボリュームの調整も簡単にできます。

高木の庭木のポイント

樹木全般で高木というと、高さ10~15mにもなるような山間の木をイメージしますが、庭木の高木ということになるとせいぜい5m程度です。逆にそれ以上になると、庭木という範疇を超えているといえます。

最近のDIYやガーデニング志向の高まりから、一般の方には扱いにくい高木は敬遠され、中木や低木へと関心が集まっているようです。しかし、建物の大きさや敷地面積とのバランス上、高木を要望される方は常に一定数存在しています。

例えば、隣地に高層ビルが建ったので目隠しで庭木を植えたいが、低木や中木では目隠しにならないというような場合です。記念樹やシンボルツリーは、高木でないと雰囲気が出ないという方も多いです。

目隠しにおすすめの庭木の高木

目隠しにおすすめの庭木の高木の種類と、高木で目隠しするメリットについて説明します。

常緑樹のおすすめ例

目隠しにおすすめの庭木の高木の種類は、秋になっても落葉せず一年中美しい葉をつけている常緑樹です。目隠しだけでなく、シンボルツリーや生垣など、さまざまな用途で活用されています。

常緑樹は大きく、針葉樹と広葉樹の2種類あります。
常緑針葉樹は、マツやスギのように針状の細長い葉あるいは鱗状の葉をもつものです。
常緑広葉樹は、落葉広葉樹のように一気に葉を落としませんが、シマトネリコや常緑ヤマボウシのように、一年を通して生え変わりを繰り返しています。

落葉樹に比べると乾燥や寒さに強いのが特徴で、葉の色や形が豊富で、木自体の大きさも低木や這い性、中木、高木、大径木と多彩です。

高木の具体的な種類

目隠しに使いやすい、高木の常緑樹の具体的な種類の一例を下記にまとめました。

  • 常緑針葉樹
    マツ(クロマツ、アカマツなど)、イチイ、ヒバ、イブキ、モミ、トウヒ、ヒノキなど
  • 常緑広葉樹
    シマトネリコ、常緑ヤマボウシ、シラカシ、クロガネモチ、トキワマンサクなど

最近では、常緑針葉樹の中でも、特に観賞価値の高い針葉樹を「コニファー」といって区別するようになっています。特に、外国を原産地とする園芸品種が多く、ガーデニング全般で広く流通しているのが現状です。

高木で目隠しするメリット

高木の庭木で目隠しする最大のメリットは、自然の木が生みだすナチュラルな雰囲気で、プライベートな空間を作れるという点です。金属の目隠しフェンスは、どうしても圧迫感があり、息苦しさを感じることもあります。

常緑の庭木には花や実が付く種類が多く、年間を通して季節感を感じることもできます。また、コニファーなどは葉の色や形が多彩で、センス次第でおしゃれなスペースを簡単に演出可能です。
一般的に、目隠しフェンスを設置する場合、基礎工事も含めると費用は高額になります。これに比較すると、庭木の高木での目隠しは、格段にお手頃価格に感じるはずです。

庭木の高木を目隠しにするときのポイント

目隠しにする庭木の高木を選ぶときに、これだけ覚えておけば失敗しないというポイントを紹介します。

高さと成長速度

庭木の高木の高さは3m程度で、一年を通して葉を付けている常緑樹がおすすめです。
一般的に目隠しの庭木は2m程度の高さが推奨されていますが、建物の大きさや立地条件、人通りによっては、2mの庭木では防犯上不安を感じる場合があります。

目隠しにする庭木は、成長速度が遅いものを選ぶべきです。成長速度が遅い庭木は、葉を落とすことも少なく掃除の手間がかからず、剪定の手間も軽減されます。
常緑樹の特徴の一つとして、自然に一定の樹形で大きくなる種類が多いので、これも目隠しに使う庭木の高木を選ぶ際の大切なポイントとなります。

手入れが簡単

目隠しにする庭木の高木を選ぶときには、手入れが簡単であることも大きなポイントとなります。
前述の通り、成長速度が遅い常緑樹は、ほぼ手入れいらずとなります。自然樹形で大きくなるタイプも同様で、年数がかなり経過して大きくなりすぎて対処が必要になるまで手入れはいらないでしょう。

庭木全般の管理上、手入れが簡単である庭木というのは、基本的に何もしなくても丈夫な木であることが多いです。
地域の気候に合った庭木である、自宅の日当たり具合に合っている、乾燥や過湿の適合性などを確認してから購入することで、できる限り放任主義で育てることができます。
見た目のデザイン性だけで選び、特徴や性質を確認しないで植えてしまうと失敗することが多いです。

病害虫に強いこと

病害虫に強い木を選ぶことも、目隠しに使う高木の庭木を選ぶポイントの一つになります。
庭木は好きだが、できれば病害虫は見たくない、特に害虫は苦手という方は男女の区別なく一定数います。こういう方たちは、薬剤の散布も最小限に抑えたいという方が多いはずです。

こういう場合は、元々病害虫に強い木を選びましょう。
病害虫に強い木の代表格は「コニファー」で、花や実が目立たず虫が集まりにくいです。
その他には、香りが強い植物、葉が硬くて分厚いもの、自ら抗菌成分を発生させて虫を寄せつけにくくする庭木などがおすすめです。

病害虫を見たくないという方は、病害虫を寄せつけないため春先にやる庭木の「防除」に挑戦してみてください。害虫が大量発生したときの「駆除」よりは、はるかに実践しやすいはずです。

手入れのいらない目隠しになる高木15選

最低限の手入れだけで丈夫に育ち、目隠しにもなる庭木の高木を15種厳選し紹介します。

ソヨゴ

【基本情報】
・分類  庭木・花木
・樹高  10m
・耐寒性 強い
・耐暑性 強い
・花色  白
・開花期 5月~6月

ソヨゴは関東以西に自生する常緑の高木で、植える場所を選ばず、丈夫で育てやすい木です。ただし、日当たりが良すぎる場所では、まれに弱ってしまうことがあるので注意が必要です。

自然の趣を好む方の庭で植えられることが多く、初夏に小さな白い花を咲かせ、その後に赤い実をつけます。
ソヨゴの葉は鮮やかな緑色をしていて乾いたような質感を持ち、風に揺れると周囲の葉とこすれ、独特の音をたてて風情を感じさせます。

成長速度が遅いため、剪定の手間も最低限で抑えることができます。単幹だけでなく株立ちでもあり、目隠しからシンボルツリーまで、さまざまな用途で活用される人気の高木となっています。

シマトネリコ

【基本情報】
・分類  庭木・花木
・樹高  10m
・耐寒性 やや弱い
・耐暑性 強い
・花色  白
・開花期 5月下旬~7月上旬

シマトネリコの葉は小さくて細長い形状を持ち、青々として美しい立ち姿が魅力です。常緑樹で比較的成長の早いシマトネリコは、短期間で緑のカーテンのような目隠しを作りたいときにおすすめです。

シマトネリコは、病害虫や暑さ寒さにも強いですが、成長速度が速いため剪定だけは定期的に行う必要があります。
新芽が伸びる4月下旬~5月を除く、3月から8月の間に年2回剪定するのが理想的です。強剪定するなら、3月下旬~4月上旬が適期となります。

剪定や清掃の手間は多少あっても、細い幹が数本立ち並ぶ自然な柔らかさに魅かれる方は多く、高木の庭木として人気は高いです。

コニファー

【基本情報】
・分類  常緑・高木
・樹高  10m(品種による)
・耐寒性 強い
・耐暑性 やや弱い

コニファーは針葉樹の総称で、マツ、イチイ、ヒノキ、スギなどの科目に属する針葉樹のことです。なかでも、特に葉色や樹形が美しい品種をコニファーと呼ぶことが多いです。

園芸品種が多いのも特徴で、樹形も円錐形、球形、枝垂れなど多様で、目隠しや生垣、シンボルツリーなどさまざまな用途で使われています。葉色も多彩で、ライムグリーンや白っぽいグリーン、青みがかったグリーンなどさまざまです。

コニファーは、寒冷地を原産地としているところが多いため、夏の暑さにはやや弱いです。特に高温多湿には耐えられない品種もありますので注意しましょう。
ある程度の日陰でも育ち、病害虫にも強く、基本的に剪定を必要としないので手入れのいらない庭木の代表格といえます。

常緑ヤマボウシ

【基本情報】
・分類  庭木・花木
・樹高  3~5m
・耐寒性 普通
・耐暑性 強い
・花色  白
・開花期 6月~8月

ヤマボウシは日本が原産地ですが、常緑ヤマボウシは中国原産です。落葉性のヤマボウシよりやや耐寒性が劣り、地植えできるのは関東以西とされ、植付け場所によっては冬に葉を落とすことがあります。

常緑ヤマボウシは、特に厳しい環境でなければ肥料無しでも毎年花を咲かせ、目立った病害虫の心配もないです。樹形も自然に整うので、風通しをよくしたり邪魔な枯れ枝を処理したりする以外は剪定の必要もないでしょう。

花はヤマボウシに比べて小ぶりですが、花の数が格段に多く満開の姿は見事です。10月から11月頃までに付く赤い実は、生でも甘いのでジャムにして食べるのがおすすめです。

シラカシ

【基本情報】
・分類   常緑広葉/高木
・樹高  10~20m
・耐寒性 強い
・耐暑性 普通
・花色  黄色~褐色(雌雄同株)
・開花期 4月~5月

シラカシは、目隠しや生垣、シンボルツリーまで幅広い用途で使われている庭木の高木です。
病害虫に強く、手入れが楽で育てやすいのが人気の理由となっています。

シラカシを小さく育てたい場合は、株立ちがおすすめです。株立ちにすると、幹木の本数を調整することで、簡単にコンパクトな樹形を保つことができます。

丈夫で手入れのほとんどかからないシラカシですが、極端な乾燥や暑さ、水はけの悪い土壌では病害虫発生のリスクは高まります。
5月~7月と10月~11月の年2回剪定を行い、樹形を整え、風通しを良くすることで病害虫のリスクを軽減させることはできます。

キンモクセイ

【基本情報】
・分類  庭木・花木
・樹高  5~6m
・耐寒性 やや弱い
・耐暑性 普通
・花色  オレンジ
・開花期 9月下旬~10月中旬

キンモクセイは暖かい気候を好み、寒さにはやや弱いです。そのため、霜が降りるような地域では生育不良となります。

9月下旬~10月中旬に、強い芳香のあるオレンジ色の小さな花を枝に密生させて咲きます。
芳香は、夜間に特に強くなり、近くにいなくても香りを感じられるほどです。
日当たりの良い場所で育てるほど花付きが良くなり、日陰や大気が汚れた場所では花付きが悪くなります。

キンモクセイの剪定は、花が咲き終わった後の10月~11月、また翌年の2~3月頃が適期です。剪定で樹形を整えて、常に通気性をよくしておけば、特に病害虫の心配は必要ありません。

ヤマモモ

【基本情報】
・分類  庭木・花木
・樹高  15m
・耐寒性 やや弱い
・耐暑性 強い
・花色  赤
・開花期 4月

ヤマモモは、関東以西に分布する常緑樹で温暖な低地に自生しています。数少ない日本原産の果樹ですが、朝摘んだものが昼まで鮮度を保てないとされ、ジャムや果実酒、塩漬けで活用されています。

葉が密生するため、完全な目隠しを作りやすいです。また根に根粒菌を共生さているため、果実の収穫量さえ気にしなければ、日陰や痩せ地でも育てることができます。

ヤマモモの手入れは、剪定が主な作業です。剪定時期は、ヤマモモの花が咲き始める3~4月頃と実の収穫後の7月頃です。
ヤマモモは病害虫に強い果樹とされ、剪定で風通しさえ良くしておけば被害はほとんどないです。また、肥料もあまり必要とせず実をつけるので、初心者でも育てやすい果樹です。

オリーブ

【基本情報】
・分類  庭木・花木・果樹
・樹高  2~10m(品種による)
・耐寒性 普通
・耐暑性 強い
・花色  白
・開花期 5月下旬~6月上旬

オリーブは地中海沿岸が原産地で、乾燥に強く日当たりを好み、日光を浴びると生育が良くなります。病害虫にも強いので薬剤を使う必要もなく、初心者でも育てやすい庭木です。
オリーブは美しい銀葉が魅力で、芝生があるような洋風の庭に合います。果実は苦すぎて生食できませんが、オイルとして多方面で活用されています。

目隠しとしてオリーブを使う場合は、葉が密集しやすい品種を選びましょう。ミッション、アルベキーナ、マンザニロなどがおすすめです。

主な手入れは剪定で、一般的には3月~4月か9月~10月に行います。目隠しにする場合は枝葉を切り落とすというよりも、葉が密集するように姿を整える剪定が重要です。

ハイノキ

【基本情報】
・分類  常緑・高木
・樹高  6m
・耐寒性 強い
・耐暑性 やや弱い
・花色  白
・開花期 4月~5月

ハイノキは、基本的に暖地性のため近畿以西で育つ庭木とされてきましたが、温暖化の影響か、最近では関東地方でも植えられるようになっています。

枝は自然に整いやすいため、剪定は極端に飛び出した枝(徒長枝)や株元から発生する細い枝(ヒコバエ)を切除する程度で大丈夫です。

特に被害を受けやすい病害虫はないですが、風通しが悪いとカイガラムシやアブラムシがつくことがありますので、発見したらすぐに枝葉ごと取り除いてください。

手入れをせず放置した状態でも開花はしますが、花が多い年と少ない年の差が激しいのが特徴となっています。冬季に寒さの厳しい地域では、花を十分に楽しめないことが多いです。

ハナミズキ

【基本情報】
・分類  庭木・花木
・樹高  4~10m
・耐寒性 やや弱い
・耐暑性 やや弱い
・花色  白、赤、ピンク
・開花期 4月中旬~5月中旬

ハナミズキは、ミズキ科ヤマボウシ属の高木で、原産地は北米東部からメキシコ北東部とされています。日本には大正時代に入ってきており、和名は「アメリカヤマボウシ」です。
基本的に丈夫で管理しやすいのが特徴で、日当たりがよく、やや乾燥していて西日が当たらない場所が適しています。

水やりの必要はなく、肥料も花後に化成肥料を「お礼肥」として与える程度で充分です。
水はけや通気性が普通の土壌であれば、病害虫の心配も特にありません。ただし、過湿になると「うどんこ病」が発生することがあります。

樹形は早期に安定するので、整枝や剪定は必要ないです。どうしても切りたい枝がある場合は、12月~3月に分岐点の付け根から切除してください。

トキワマンサク

【基本情報】
・分類  庭木・花木
・樹高  3~6m
・耐寒性 普通
・耐暑性 強い 
・花色  白、ピンク
・開花期 4月~5月上旬

トキワマンサクは、丈夫で育てやすく、病害虫にも強い常緑樹です。目隠しや生垣からシンボルツリーまで、さまざまな用途で活用されています。
白花のトキワマンサクしか流通していない頃は認知度が低かったのですが、ピンク(紅花)の花がつくベニバナトキワマンサクが使われるようになってから人気が高まっています。

剪定も容易で刈り込みだけで整えることができて、花が終りかけたらすぐに刈り込めば、翌年も花が期待できます。花つきが良ければ肥料もいらず、特に気になる病害虫もないです。
半日陰でも耐えますが、花を十分に楽しみたいのなら日当たりの良い場所に植えることをおすすめします。

レッドロビン

【基本情報】
・分類  庭木・常緑樹
・樹高  3~4m
・耐寒性 普通
・耐暑性 強い
・花色  白
・開花期 5月~6月

レッドロビンは、カナメモチとオオカナメモチの交雑による園芸品種です。
葉が密生して成長が早く、刈り込みにも強いので目隠しや生垣として人気があります。

若葉は鮮やかな紅色で、開花期までその色を保つのが特徴です。日当たりを好むので、日当たりが悪いと新芽の発色も悪くなります。

レッドロビンの剪定は、成長が活発な時期の3~4月、6月、9月の年3回行い、切り戻しや刈り込みで樹形を整えます。
こまめな剪定で樹形を整えることで、赤い新芽を長く楽しむことが可能です。
少なくとも年2回以上の剪定を行うことで、枝が柔らかいうちに剪定ができるので、1回の所要時間を大幅に短縮できます。

ミモザアカシア

【基本情報】
・分類  庭木・常緑
・樹高  5~15m(品種による)
・耐寒性 普通
・耐暑性 強い
・花色  黄色
・開花期 3月~4月

ヨーロッパでは、ミモザというと、フサアカシアのことをさしますが、日本でミモザは黄色い房状の花を咲かせるマメ科アカシア属の総称となっています。
そのため、フサアカシアも銀葉アカシアも、ミモザアカシアという種類に区分されています。
目隠しには、銀色がかった緑の葉と、春先に咲く明るい黄色の花のコントラストが美しい銀葉アカシアがおすすめです。

日当たりと風通しが良く、一定の水はけがある場所であれば、土質を選ばず水やりや施肥も必要なく育てやすいです。ただし、日当たりや風通しが悪いと、カイガラムシがつくことがあります。

ミモザアカシアは放置していると、どんどん背が高くなるので、好みの樹高で主幹の先端をカットして芯留めしましょう。芯留め後は、枝葉が横に伸び過ぎないように定期的な剪定が欠かせません。

ヒイラギモクセイ

【基本情報】
・分類  庭木・常緑
・樹高  5~8m
・耐寒性 強い
・耐暑性 強い
・花色  白
・開花期 10月

ヒイラギモクセイは、ギンモクセイとヒイラギの交雑種で、樹形を整えやすい常緑の庭木です。
葉が密なため、目隠しや生垣に向いており、下枝が枯れにくく管理はしやすいです。
キンモクセイより耐寒性があり、北海道のような寒冷地でも霜や寒風の対策を施せば越冬させることができます。

剪定を抑え気味にして、やや放任で育てるほうが花は咲きやすく、キンモクセイと同じ頃の10月に開花します。葉の縁にはヒイラギのようなトゲがあり、キンモクセイに似た甘い香りが特徴です。

質を選ばず痩せ地でも育ち、大気汚染や病害虫にも強いので、育てやすい庭木だといえます。また、土壌を改善すれば、さらに丈夫に育ちます。

クロガネモチ

【基本情報】
・分類  庭木・常緑
・樹高  10m
・耐寒性 やや弱い
・耐暑性 強い
・花色  白
・開花期 5月~6月

クロガネモチは、関東以西に分布する常緑樹です。日本以外でも中国や東南アジアの各地で見ることができます。
日本に自生する木なので気候によく合っており、初心者でも育てやすい木です。日当たりにも日陰にも強く、土壌が多少乾燥気味でも丈夫に育ち、病害虫に強いので薬剤散布の必要性も低いでしょう。

光沢がある厚めの葉を密に茂らせ、目隠しや生垣に最適で、強剪定にも耐えるので剪定が苦手な方でも安心です。寒さにはやや弱いので、冬の寒風が当たる場所は避けたほうが無難です。

同族別種のモチノキに比べると実を多くつけるため人気が高くなっています。雄株は実を付けないので、実を付けたい場合は雌株を購入してください。

まとめ

手入れのいらない庭木で目隠しをするときのポイントについて説明し、おすすめの高木を15種厳選して紹介しました。
手入れのいらない庭木で目隠しをするときのポイントの内容は以下の通りです。

  • 手入れのいらない庭木の高木の概要
  • 目隠しにおすすめの庭木の高木の例
  • 庭木の高木を目隠しにするときのポイント
  • 手入れのいらない目隠しになる高木15選

圧迫感のある目隠しフェンスではなく、自然な柔らかさや季節の移ろいを感じられる高木の庭木で目隠ししたいという方は多いです。しかし、そういう方であっても頻繁に手入れが必要な庭木は避けたいと考えるでしょう。

この記事では、そういう方向けに、最低限の手入れだけで目隠しできる人気の庭木の高木を紹介しました。素敵な庭づくりとプライバシー保護を両立させてくれる、あなたにぴったりの庭木の高木が必ず見つかるはずです。

庭のお手入れなら、スマイルガーデンへ

前述でもご紹介しましたが、扱いにくい高木から中木や低木へと関心が集まっている傾向もありますが、1階から2階のベランダまで庭木で目隠ししたい場合もありますね。

道を挟んだ住宅の窓とベランダの高さが同じで目線が合ってしまう、お店があって人の出入りが多い、
といった場合は、上手に目隠しできる高木を選ばれるとよいと思います。

写真はsmileガーデンの過去の施工例ですが、道路に面して1階・2階の窓やベランダが多く人目が気になるところです。かなり枝葉が茂ってしまっていましたが、剪定されてスッキリしました。

ご紹介したように「手のかからない高木」は各種ありますが、背が高くなりすぎてしまったり、予想以上に枝葉が育ってしまうこともありますね。
1階の屋根を超える高さの木の剪定作業は危険を伴うため、無理せずプロに依頼した方が安心です。

まずは、お気軽に「smileガーデン」までお問合せください。