外構づくりに欠かせない要素のひとつが「植栽」です。
家やアプローチのまわりに木や草花を取り入れるだけで、景観がやわらぎ、四季折々の表情を楽しめます。
さらに、道路や隣家からの視線をやさしく遮ったり、夏の日差しを和らげたりと、暮らしに役立つ効果もあります。
植える植物の種類によって印象や使い勝手は大きく変わるため、目的に合わせた選び方が大切です。
この記事では、シンボルツリーから低木・下草までおすすめの植栽を紹介。
おしゃれな外構を実現するポイントを解説します。
植栽とは?

「植栽(しょくさい)」とは、庭やアプローチ、建物のまわりに植えられた樹木や草花のことを指します。
まずは、植栽の目的や種類について詳しく見ていきましょう。
植栽の目的
植栽の目的は、暮らしを快適にするとともに、環境を守り街並みを美しく整えることです。庭や外構に緑を取り入れることで、景観がやわらぎ、四季折々の彩りを楽しめるだけでなく、実用面でも多くの効果を発揮します。
具体的な役割の例
- 景観を整え、建物や街並みに彩りを添える
- 夏は涼しく冬は暖かく、快適な環境をつくる
- 視線を遮り、境界を示して防犯にもつながる
- ヒートアイランド現象を和らげ、環境を守る
- 緑地を増やし、街全体に安らぎを与える
このように植栽は「美しさ」と「快適さ」を兼ね備え、さらに環境保全や街並みの向上にも役立つ存在です。身近な緑が、暮らしと地域の両方をより心地よいものにしてくれます。
植栽の分類
植栽を構成する植物には、それぞれ役割があります。
種類の組み合わせ方次第で庭の印象や機能性は大きく変わるため、全体のバランスを考えた配置が大切です。
代表的な分類と特徴・役割を以下にまとめました。
種類 | 特徴 | 役割 |
---|---|---|
シンボルツリー | 庭や外構の主役 | 外観の印象を決め、計画の中心となる |
サブツリー | 主役を補う樹木 | シンボルツリーを引き立てる |
サイドツリー | 家の側面や裏手に植える | 緑の連続性を出し、設備や物置を隠す |
ブラインドツリー | 窓辺や道路際に植える | 視線を遮り、目隠し効果を発揮する |
低木 | 目線以下で育つ樹木 | 花や実を楽しみ、庭を柔らかい印象にする |
灌木・下草類 | 背丈の低い植物 | 基礎を隠し、外観に安定感を与える |
植栽計画では、まず「シンボルツリー」を中心に据えるのが基本です。
周囲にサブツリーやサイドツリーを配置し、ブラインドツリーや低木・下草を組み合わせます。
サブツリーは、シンボルツリーが常緑樹なら落葉樹を、落葉樹なら常緑樹を合わせるのがおすすめ。
ブラインドツリーには常緑樹を選ぶと、通年で目隠し効果を発揮します。
植栽におすすめのシンボルツリー
庭の主役となるシンボルツリーには、見た目の美しさだけでなく育てやすさや季節の楽しみも大切です。
おすすめの種類は以下のとおりです。
- アオダモ
- ジューンベリー
- オリーブ
- ヤマボウシ
- ティーツリー
- シマトネリコ
それぞれの特徴や育て方を、以下で詳しく見ていきましょう。
アオダモ

アオダモは、すらりと伸びた枝ぶりと涼しげな葉が魅力の落葉樹です。
春には白く可憐な小花を咲かせ、秋にはやわらかな黄葉を見せてくれ、四季を通して自然の移ろいを感じられます。
繊細で上品な雰囲気を持ちながらも丈夫で、和風・洋風どちらの外構にもよくなじむ点が大きな魅力です。
成長がゆるやかで大きくなりすぎないため、庭の広さを問わず取り入れやすい樹木です。
育て方
- 半日陰から日なたで風通しのよい場所に植える
- 強い西日を避ける
- 夏場は水切れに注意し、こまめに水やりをする
ジューンベリー

ジューンベリーは、春に白い小花を一斉に咲かせ、初夏には赤く熟した実をつける落葉樹です。
実は甘酸っぱく、赤いブルーベリーのような風味が特徴。
そのまま食べてもおいしく、ジャムやジュースに加工して楽しむのもおすすめです。
さらに秋には鮮やかな紅葉を見せ、四季折々の変化を味わえるのも魅力。
洋風やナチュラルテイストの外構に相性が良く、やさしい雰囲気を演出してくれます。
育て方
- 日当たりと水はけのよい場所を選ぶ
- 特に暑い時期は、定期的に水を与える
- 成長はゆるやかなので、剪定は不要枝を軽く整える程度
オリーブ

オリーブは、銀色がかった細長い葉が美しい常緑樹で、南欧風やナチュラルモダンな外構にぴったりです。
スタイリッシュな樹形が印象的で、植えるだけで庭全体を明るく爽やかな雰囲気にしてくれます。
鉢植えでも楽しめるため、玄関まわりのアクセントとしても人気。
病害虫に強く育てやすいことも魅力で、シンボルツリーとして広く選ばれています。
育て方
- 日当たりのよい場所で、西日にもよく耐える
- 水はけのよい土を選び、過湿を避ける
- 剪定は春に行い、年1回程度で十分
- 風通しを確保することで病害虫を予防できる
ヤマボウシ

ヤマボウシは、育てやすい落葉樹で、シンボルツリーとして人気があります。
初夏には白く清楚な花(苞)を咲かせ、爽やかな印象を与えてくれるのが特徴です。
株立ち仕立てにすると自然な広がりが生まれ、庭全体をやわらかく穏やかな雰囲気にしてくれます。
秋には鮮やかな紅葉を楽しめ、四季折々の表情を感じられるのも魅力です。
落ち着いた存在感を持ちながら、ナチュラルで親しみやすい庭を演出してくれる樹木です。
育て方
- 水はけのよい、適度に湿り気を含む土を好む
- 強い直射日光を避け、やわらかな日差しの当たる場所が理想
- 剪定は最小限にとどめ、自然な樹形を大切にする
ティーツリー

ティーツリーは、オーストラリア原産の常緑樹で、繊細な葉とすらりとした樹形が魅力です。
初夏には白く可憐な花を咲かせ、庭に彩りを添えるアクセントとして存在感を放ちます。
モダンな外構やリゾート風のデザインに特によく映え、爽やかでスタイリッシュな雰囲気を演出してくれる樹木です。
耐暑性があり日本の夏にも強いため、比較的育てやすい点も人気の理由です。
育て方
- 日当たりと水はけのよい場所を選ぶ
- 暑さに強く、西日にも耐える
- 肥料は控えめでよく育ち、手入れが容易
シマトネリコ

シマトネリコは、株立ちの樹形が軽やかで爽やかな印象を与える常緑樹です。
小さな葉が風に揺れる姿はとても涼しげで、外構に圧迫感を与えにくいのも人気の理由。
ナチュラルで上品な雰囲気を持ち、和風・洋風を問わずどんな外構にもなじみやすいことから、シンボルツリーとして広く親しまれています。
一年を通して緑を楽しめるため、庭を明るく彩り、心地よい空間を演出してくれる樹木です。
育て方
- 日当たりから半日陰まで幅広く対応できる
- 成長が早いため、年1〜2回は剪定して樹形を整える
- 肥料は控えめでよく、特別な手間は少ない
植栽におすすめのサブツリー
シンボルツリーを引き立て、庭全体のバランスを整えてくれるのサブツリー。
おすすめの種類はこちらです。
- ソヨゴ
- ハイノキ
- ハナミズキ
それぞれの魅力と育て方を詳しく紹介します。
ソヨゴ

ソヨゴは、光沢のある深緑の葉を持ち、一年を通して緑を楽しめる常緑樹です。
秋から冬にかけて真っ赤な実をつける姿はとても印象的で、冬枯れの庭に彩りを添えてくれます。
雌雄異株のため実を楽しみたい場合は雌木を選ぶ必要がありますが、シンボルツリーのそばに植えると庭に華やかさと落ち着きを同時に与えてくれるのが魅力です。
株立ち仕立てにすると樹形がやわらかくなり、ナチュラルな外構にもよく合います。
育て方
- 日当たりから半日陰まで幅広く対応する
- 剪定はほとんど不要で手入れがしやすい
- 水はけのよい土を好み、過湿を避ける
ハイノキ

ハイノキは、繊細でやさしい雰囲気を持つ常緑樹です。
淡い緑色の葉がやわらかく広がり、春になると小さな白い花を咲かせて庭をさりげなく彩ります。
清楚で上品な印象があり、和風・洋風どちらの庭にも自然に溶け込むのが特徴。
成長が緩やかで大きく育ちすぎないため管理しやすく、庭木として安心して取り入れられます。
シンボルツリーのそばに添えると調和が生まれ、庭全体に奥行きと落ち着きを与えてくれます。
育て方
- 半日陰から日なたで、風通しのよい場所を選ぶ
- 乾燥に弱いため、夏場は水切れに注意する
- 成長はゆっくりなので、剪定は軽く整える程度でよい
ハナミズキ

ハナミズキは、春になると大きく華やかな花を咲かせる落葉樹で、庭を一気に明るい雰囲気にしてくれます。
花色は白やピンクがあり、植えるだけで景観を華やかに演出できるのが魅力です。
秋には美しい紅葉と赤い実を楽しめ、四季を通して変化に富んだ表情を見せてくれます。
やわらかで親しみやすい印象を持つため、サブツリーとしてシンボルツリーを引き立てながら、庭全体に明るさと彩りを加えてくれます。
育て方
- 日当たりと水はけのよい場所を選ぶと花付きがよい
- 剪定は控えめにし、自然な樹形を楽しむ
- やや暑さに弱いので、西日の強い場所は避ける
植栽におすすめのブラインドツリー
道路や隣家からの視線をやわらかく遮り、プライバシーを守るのに役立つのがブラインドツリー。
おすすめの種類は次のとおりです。
- ブラシノキ
- フェイジョア
- キンモクセイ
- シラカシ
それぞれの特徴や育て方を詳しく見ていきましょう。
ブラシノキ

ブラシノキは、その名のとおり赤いブラシのような花を咲かせるユニークな常緑樹です。
初夏に咲く鮮やかな花は遠くからでもよく目立ち、庭に強いインパクトを与えてくれます。葉は厚みがあり、一年を通してしっかりと視線を遮るため、目隠しの機能性にも優れています。
特に洋風やモダンな外構との相性がよく、植えるだけで個性的でスタイリッシュな雰囲気を演出できる樹木です。
育て方
- 日当たりと水はけのよい場所を選ぶ
- 成長が早いので、花後に剪定して樹形を整える
- 冬の冷え込みには弱く温暖な環境が適している
フェイジョア

フェイジョアは、光沢のある分厚い葉と、初夏に咲く赤と白の花が特徴的な常緑樹です。
花は観賞価値が高く、植えるだけで庭に華やかさを添えてくれます。
さらに厚みのある葉がしっかりと視線を遮るため、目隠し効果にも優れています。
ナチュラルな庭からモダンな外構まで幅広く調和し、爽やかで落ち着いた雰囲気を演出できる樹木です。
育て方
- 日当たりのよい場所を好む
- 水はけのよい土で育て、過湿は避ける
- 剪定は軽く整える程度で十分
キンモクセイ

キンモクセイは、秋になると甘い香りを放つ花を咲かせる常緑樹で、日本の庭木として古くから親しまれています。
花が咲く時期には庭中が芳香に包まれ、季節の訪れを感じられるのも魅力です。
葉は濃い緑色で厚みがあり、一年を通してしっかりと目隠し効果を発揮します。
庭に植えると華やかさと落ち着きを同時に演出でき、人気の高いブラインドツリーです。
育て方
- 日当たりと風通しのよい場所に植える
- 成長が早いため、定期的に剪定して形を整える
- 花後に軽く剪定すると、翌年も花付きがよくなる
シラカシ

シラカシは、日本の常緑広葉樹の代表格で、丈夫で育てやすい庭木です。
光沢のある濃い緑の葉が厚みを持ち、通年でしっかりと視線を遮るため、目隠し樹として非常に優れています。
高さも出やすく、生け垣や列植にすると重厚感のある景観をつくれます。
和風・洋風どちらの庭にも自然に調和し、落ち着いた印象を与える樹木です。
育て方
- 日当たりから半日陰まで幅広く対応できる
- 成長が早いため、年に一度は剪定して樹形を整える
- 土質をあまり選ばず、管理が容易で初心者にも育てやすい
植栽におすすめの低木
庭の足元を彩り、シンボルツリーやサブツリーを引き立ててくれるのが低木です。
おすすめは次の3種類です。
- マホニアコンフューサ
- ビバーナム
- アジサイ・アナベル
それぞれの特性や育て方を解説します。
マホニアコンフューサ

マホニアコンフューサは、細長い葉が涼しげな常緑低木です。
株立ちで広がる姿が軽やかで、和風・洋風どちらの庭にもよくなじみます。
秋から冬にかけて黄色い花を咲かせ、春には青紫色の実をつけるなど、四季を通して楽しめるのも魅力です。
庭の縁取りやアプローチ沿いに植えると、空間をすっきりと見せてくれます。
育て方
- 半日陰から日向まで幅広く対応できる
- 病害虫に強く、手入れが少なくて済む
- 乾燥を避け、株元をマルチングすると安定して育つ
ビバーナム

ビバーナムは、種類が豊富で四季折々の表情を楽しめる低木です。
春には白い花を咲かせ、秋には赤や黒の実をつけ、冬には葉色が変化するなど、長い期間庭を彩ります。
丸みのある樹形はやさしい雰囲気を持ち、庭全体を柔らかく演出してくれます。
洋風の外構や花壇との相性も抜群です。
育て方
- 日当たりと水はけのよい場所を好む
- 夏場の乾燥には注意し、土の表面が乾いたら水やりする
- 種類によって常緑と落葉があるため、用途に合わせて選ぶ
アジサイ・アナベル

アジサイ・アナベルは、大きくふんわりとした白い花が特徴の落葉低木です。
初夏から夏にかけて咲く花は、咲き始めはライムグリーン、やがて純白に変化し、長い期間楽しめます。
繊細で涼しげな姿はナチュラルガーデンにぴったりで、庭全体を明るく華やかに演出してくれるのも魅力です。
開花後に剪定を行えば翌年の花付きが良くなり、毎年ボリュームのある景観をつくれます。
育て方
- 日当たりから半日陰まで対応できる
- 水を好むため、乾燥期はしっかり水やりをする
- 花後に切り戻すと、翌年も花付きがよくなる
植栽におすすめの灌木・下草類
庭の足元をやわらかく彩り、シンボルツリーや低木と組み合わせることで全体の印象を整えるのが灌木や下草です。
おすすめは次の2種類です。
- ローズマリー
- ベアグラス
それぞれの特徴や育て方を見ていきましょう。
ローズマリー

ローズマリーは、爽やかな香りを放つ常緑低木で、細く伸びる葉とすっきりとした姿が印象的です。
ハーブとして料理に使えるだけでなく、庭に植えると一年を通して緑を保ち、季節感を演出してくれます。
初夏から秋にかけては青や紫の小さな花を咲かせ、可憐な彩りを添えてくれるのも魅力です。
刈り込みに強い性質を持つため、花壇の縁取りやグラウンドカバーとしても幅広く利用できます。
育て方
- 日当たりと水はけのよい場所を選ぶ
- 乾燥に強いが、過湿には弱い
- 年に一度軽く刈り込むと形が整い、花付きもよくなる
ベアグラス

ベアグラスは、株元から細長い葉が放射状に広がる多年草で、扱いやすい下草として人気があります。
常緑性があり、冬でも緑を保つため、庭の足元を明るく演出してくれるのが魅力。
風に揺れる葉姿はやさしく繊細で、和風・洋風どちらの庭にも自然になじみます。
寄せ植えや花壇の縁取りに利用すれば、全体に軽やかさと動きを与えてくれます。
育て方
- 半日陰から日向まで対応する
- 水はけのよい土を好み、乾燥にも比較的強い
- 耐寒性が強い
植栽を選ぶときのポイント

環境(光・風・土壌)に合うかどうか
まず最も大切なのは、その植物が庭の環境に合っているかどうかです。
日当たりや風通し、土壌の水はけや湿り気は、生育に大きく関わります。
たとえば、日向を好む樹木を日陰に植えると元気がなくなり、逆に湿気を好む植物を乾燥した場所に植えると枯れてしまうこともあります。
植える前に庭の条件を確認し、それに適した種類を選ぶことが、長く美しい植栽を保つための第一歩です。
植栽の目的をはっきりさせる
次に目的を明確にすることも大切です。
目的があいまいなままでは、手入れや配置に不満が出やすく、せっかくの植栽が活かしきれなくなることもあります。
最初に方向性を定めることで、選ぶ植物や配置の基準が自然と決まっていきます。
目的の例
- シンボルツリーとして庭の主役にしたい
- 外からの視線を遮りたい
- 花や紅葉など季節の彩りを楽しみたい
このように目的をはっきりさせることで、植える植物の種類や配置が自然と絞り込めます。結果として庭全体の調和が生まれ、毎日の暮らしもより快適になります。
成長後のサイズを考える
植栽を計画する際に意外と見落としやすいのが、成長後のサイズです。
植えた直後は小さく見えても、数年経つと想像以上に大きく育ち、通路をふさいだり隣家にはみ出すこともあります。
その結果、管理の負担が増える原因になります。
庭の広さや建物との距離、日当たりなどを考慮し、最終的な高さや幅を見越して選ぶことが大切です。
余裕をもった計画を立てれば、自然な樹形を楽しみつつ管理もしやすい庭を保てます。
植栽を配置するときのポイント
高さのバランスを意識する

植栽を美しく見せるためには、高さのバランスを意識しましょう。
庭全体を同じ高さにそろえるのではなく、背の高いシンボルツリーを中心に据え、そのまわりに中木や低木を配置すると自然な立体感が生まれます。
さらに足元に下草を添えることでリズムが加わり、統一感のある景観に仕上がりに。
高低差をうまく組み合わせれば、外構全体に奥行きが出て、実際の広さ以上に空間を豊かに見せられます。
視線の流れをデザインする

植栽を配置する際は、見た目だけでなく「どこから、どう見えるか」を意識しましょう。
視線の流れを整えることで、庭に自然な奥行きと広がりが生まれます。
たとえば玄関から庭へ向かう動線に沿って花木を植えると、歩く先に彩りが加わり、リビングの窓辺に季節の木を置けば、日常的に景色を楽しめます。
隠したい場所にはブラインドツリーを植えれば、景観と目隠しを同時にできおすすめです。
メンテナンス動線を確保する

植栽は植えて終わりではなく、日々のお手入れを続けてこそ美しさを保てます。
そのため、最初から管理のしやすさを考えた配置にすることが大切です。
水やりや剪定、落ち葉掃除などの作業がスムーズにできるように通路やスペースを確保しておきましょう。
配置の工夫例
- 水やりしやすいよう、立水栓の位置を工夫する
- 剪定の際に脚立を置けるスペースを残す
- 建物や塀から適度に離して植え、枝や根のトラブルを防ぐ
このようにメンテナンス動線を意識しておけば、庭の見た目を美しく保ちながら、暮らしの快適さも長く維持できます。
外構をおしゃれにするコツ

全体のテイストを揃える
外構をおしゃれに見せるためには、植栽を含めた全体のテイストを揃えることがポイントです。
スタイルに合わせて植栽を選ぶと統一感が生まれ、全体に落ち着きと上品さを与えてくれます。
テイスト | 特徴 | 合う植栽の例 |
---|---|---|
ナチュラル | やわらかく親しみやすい雰囲気 | アオダモ、ジューンベリー |
モダン | 直線的・すっきりとした印象 | オリーブ、シマトネリコ |
和風 | 落ち着きと品格のある空間 | ヤマボウシ、ソヨゴ |
テイストに合った植栽を選べば、フェンスや石材などとも調和し、庭全体がまとまりのある上品な印象になります。
生活動線と見た目の両立
外構は日々の生活に直結するため、デザイン性だけでなく使いやすさも欠かせません。
玄関から庭、駐車スペース、勝手口へと無理なく移動できるよう、動線を意識した配置が求められます。
植栽は通路をふさがないようにしつつ、彩りを添える位置に配置するのがポイントです。
実用性を損なわず美観を高めることで、快適さとデザイン性をあわせ持つ庭づくりがかないます。
ライティングでの演出
外構をよりおしゃれに見せたいなら、夜のライティングを活用しましょう。
シンボルツリーを下から照らせば、枝葉に陰影が生まれて昼間とは違う表情を演出できます。
アプローチや階段に足元灯を入れると、安全性と雰囲気を同時に高められます。
光の色や配置を工夫すれば、外構全体がワンランク上の空間に。
さらにライティングは防犯効果もあるため、美しさと安心感を兼ね備えた庭づくりにつながります。
植栽の外注

植栽工事を外注する際に大切なのは、依頼先の選び方と事前の確認です。
庭づくりは完成してからやり直しが難しいため、「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、注意点を押さえておきましょう。
依頼する前に確認して置きたい外注時のチェックポイント
- 実績や施工例を確認する(SNSや写真も参考になる)
- 評判や口コミを調べる
- 見積書に明細が記載されているかを必ず確認する
- 複数社から見積もりを取り、内容を比較する
- 工期や具体的な施工内容を事前にすり合わせておく
- アフターサポートの有無を確認する
- 担当者の説明が丁寧で信頼できるかどうかを見る
依頼先は、造園会社や植木屋などの専門業者を選ぶのがおすすめです。
工務店やハウスメーカーでも依頼は可能ですが、植栽に特化した知識や経験、現場での柔軟な対応力という点では専門業者が一歩上。
敷地条件や希望に合わせて最適なプランを提案してくれるため、完成後の満足度も高くなります。
植栽は工事で終わりではなく、日々の手入れを含めて長く付き合うものです。
信頼できる業者に依頼することで、管理面でも安心しながら理想の庭を実現できます。
詳しいサービス内容については、こちらも参考にしてみてください。
植栽の管理方法について

植栽は植えて終わりではなく、日々の管理が美しい景観を保つポイントです。
とくに水やりは植物の健やかな生育に欠かせない基本作業。
植える場所や季節に応じて方法を工夫することで、長く元気な状態を維持できます。
植栽の水やり
水やりは「頻度」「時間帯」「与え方」の3つを意識することが大切です。
とくに庭木や花木は根の状態によって必要な量が変わるため、毎日の様子を観察しながら調整していきましょう。
水やりのポイント
- 植え付け直後は毎日、根が安定したら週数回
- 夏は朝夕に与え、日中は避ける
- 冬は日中に与え、夕方は避ける
- 根まで届くように、たっぷりと与える
- 植物の種類ごとに調整する(例:乾燥に強いオリーブは控えめ、アジサイは多め)
水を与えるだけでなく、植物の変化を感じ取ることが大切です。様子に合わせて水やりを調整すれば、庭は健康的で生き生きとした空間に育っていきます。
まとめ

植栽は、庭や外構をおしゃれに演出するだけでなく、暮らしやすさや街並みの美しさにもつながります。
シンボルツリーにはアオダモやジューンベリー、オリーブなどを選べば存在感のある庭に。サブツリーとしてソヨゴやハイノキを添えれば調和が生まれ、さらに低木や下草を組み合わせることで足元まで彩りが広がります。
植栽をおしゃれに見せるコツは、高さのバランスを整え、視線の流れを意識すること。
夜はライティングを取り入れれば、昼間とは違う雰囲気を楽しめます。
工事を依頼する際は、実績や評価を確認し、信頼できる業者を選ぶのが安心です。
そして何より、目的を意識して植物を選び、配置や管理を工夫することで、見た目と機能性を兼ね備えた庭づくりがかないます。