芝生の管理で厄介なのが雑草対策です。土や砂利に生えてきた雑草は、刈払い機で刈り取ったり、除草剤を散布したりと対処しやすいです。
しかし、芝生に生えてきた雑草の除草は、まわりの芝生への影響を考えなくてはなりません。そうしないと、せっかくきれいに管理している芝生を損傷させてしまうことになります。
この記事では、芝生に雑草が生える理由や対策と駆除、芝生の手入れをプロに依頼するメリットなどについて説明しますので参考にしてください。
芝生に雑草が生える理由

知らぬ間に、芝生に雑草が生えてしまい、気がついたときには雑草だらけの芝生になってしまったという方も多いのではないでしょうか。芝生に雑草が生えてしまう理由を2つ説明します。
種子が運ばれてくる
雑草に限らず、植物の種子には風や水、動物(人を含む)によって運ばれて土壌に落下し発芽するものが多いです。特に雑草の種子は生命力が強く、一定の条件さえ合えば簡単に繁茂します。
風は、小さく軽い種子を広範囲の場所に運びます。雨水や河川の流れに乗って種子が運ばれ、田畑の水路周辺で発芽することも多いです。
雑草の種子は、動物の毛や足に付着して移動したり、庭木の根鉢や堆肥、鉢植え土に混ざり込んだりして運ばれることもあります。
雑草は、移動した先の土壌で、わずかでも光や水分があれば容易に発芽して繁茂してしまいます。
根が土に残っている
地上部を刈り取っても、根が土に残っていると雑草は再生してきます。特に注意したいのが、地下茎で増える、スギナ、ヨモギ、チガヤ、ドクダミなどです。
地下茎は、地下を広範囲にわたって伸びているため手で抜くことが難しく、完全な除去には器具や薬剤が必要になることもあります。
根が残る要因としては、芝生を張る前の土壌の下処理の不備が多いです。芝生を張る際に、雑草の根や地下茎を徹底的に取り除かなければなりません。
根の除去を完全にするために薬剤を使うこともできますが、芝生の生育に影響のないものを選ぶことが重要です。
芝生の雑草対策

雑草は生命力が強いため、一度生えると完全に除去するには、かなりの手間と時間が必要になります。そのため、雑草が生えにくい芝生にするのが効果的な雑草対策です。
芝生に雑草を生えにくくする方法を3つ紹介します。
芝生の密度を上げる
雑草が生えると見た目が悪いだけでなく、雑草が土壌の養分を吸収して芝生の生育を妨げます。有効な対策の一つとして挙げられるのが、芝生の密度を上げることです。
芝生の密度を上げると、日光を遮って雑草の光合成を阻害するとともに、芝生の根が土壌を覆うので雑草の根付きを防ぐことができます。
芝生の密度を上げるには、伸びすぎた葉を頻繁に刈り取って、上の葉に栄養が集中するのを防ぎ地面を這う茎(ランナー)が伸びるのを促します。ただし、一度に葉の長さを1/3以上短く刈りすぎると根にダメージとなるので注意してください。
その他、エアレーションや目土、サッチングで土壌を整えたり、適切な施肥や水やりで管理したりすることも芝生の密度を上げることに繋がります。
小さいうちにこまめに抜く
芝生の雑草は、できるだけ小さいうちに、こまめに根ごと手で抜くのが増やさないためのコツです。
まだ小さいうちに抜くことで芝生へのダメージを最小限にし、根ごと抜き取ることで種子や地下茎による再繁殖を防ぐことができます。
また、張ってから1、2年の芝生は根が完全に張っていない可能性が高く、薬剤の影響を受けやすいので除草剤による除去は注意が必要です。
日常的に芝生の状態を観察する
芝生の雑草対策をするうえで欠かせないのが、日常的に芝生の状態を観察することです。
日々こまめなチェックをして、雑草を見つけたら放置せず、できるだけ早く抜き取る習慣をつけることが大切です。手作業による除草は、雨上がりや水やり後の土が柔らかいときに行うのがおすすめです。
季節により芝生の生育状況は変わります。状態を見ながら適切なタイミングにベストな長さで芝刈りすることが雑草の発生を抑えることに繋がります。
芝生に生えた雑草を駆除する方法

芝生に雑草が生えると見た目が悪いだけでなく、芝生の生育を阻害し害虫発生のリスクをたかめますので、早めの駆除が大切です。
芝生に生えた雑草を駆除する方法を3つ紹介します。
一番は手で抜き取る
芝生の雑草の駆除で、一番確実なのは、まだ小さいうちに手で抜き取る方法です。
手で抜き取る作業は、慣れない姿勢を長時間続けることになるので大変ですが、初期段階の小さなうちに行えば比較的楽に抜き取ることができます。雑草をピンポイントで抜くので、周りの芝生への影響も少なくて済みます。
手で抜くコツは、雨の降った2~3日後の土が柔らかいときに根元をしっかり持って抜くことです。雑草の先を持つと途中でちぎれてしまいます。
素手で無理な場合は、「ねじり鎌」などの道具を使って、根元の土を削りながら根を引き抜くようにすると楽に作業できます。
雑草や土で手が傷つかないよう、必ず軍手を着用して作業をするようにしてください。
芝生と一緒に雑草を刈り込む
どんどん生えてくる雑草を手で抜くのは面倒だし、とにかく雑草が目立たなければいいということであれば、芝生と一緒に雑草を刈り込んでしまうと芝生がきれいに見えます。
芝生と同じように刈り込むことで、雑草の葉の光合成を抑えることができるので、生長を抑制できるというメリットもあります。
ただし、刈り取るときに、雑草の種子が広範囲に飛び散ることがあります。雑草の種類を特定して種をつけている時期を確認し、その時期の刈り取りは避けるようにしてください。
また、スギナやドクダミのように地下茎で増えるタイプは、一般的な草刈りでは除去できません。地下茎が残っているとまた増えてしまうので、小さいうちに手で抜き取るしかありません。
除草剤を使用する
芝生に生えている雑草の駆除は、除草剤を使用する方法もありますが、芝生の生育に影響のない除草剤を選ぶことが重要です。
まず、芝生の中の雑草だけを枯らす除草剤であることを確認します。次に、対象となる雑草が広い葉か細い葉かで選び、芝生が日本芝と西洋芝で違いがないかなどを確認してください。
芝生の雑草の発生を未然に防ぐ、芝地全般に使える「発芽前抑制剤」という薬剤も、芝生や雑草の種類によって使える製品に違いがあるので使用前のチェックが必要です。
芝生の雑草を駆除する除草剤は、芝生を含む芝地全体に散布します。除草剤の選択を間違えると芝生全体を枯らしかねませんので、くれぐれも慎重に選ぶようにしましょう。
芝生の手入れはプロへ依頼がおすすめ

芝生を良好な状態で美しく保つには、適切な内容の管理を行う必要があり、手間と時間がかかります。
芝生を緑鮮やかな状態で保ちたいが、日々の仕事や家事で忙しいという方は、芝生の手入れをプロに依頼するのがおすすめです。
芝生の手入れをプロに依頼するメリットを3つのポイントで説明します。
時間と手間が省ける
芝生を適切に管理しようとすると、除草はもとより、水やり、芝刈り、施肥、エアレーション、目土入れなどが必要です。病害虫の防除や駆除のため殺菌剤や殺虫剤を散布しなければならないときもあります。
これらをすべて自分だけでこなすというのは、かなりの時間や手間がかかります。たとえば、施肥やエアレーション、目土入れ、病害虫対策だけでもプロに依頼すれば、大幅に時間と手間が省けるはずです。
プロは、長年の経験から最適な資材を選定し、ベストなタイミングで作業します。作業が手馴れているためスピード感もあります。
自分では手順通りに手入れをやっているつもりなのに、芝生の調子が悪く、原因が分からないときには相談にものってくれるはずです。
美しい仕上がりになる
プロは、芝生の手入れに関して、日々の作業で知見や実績を積み重ねています。季節に応じた水やりや芝刈りの頻度、施肥の種類や量、芝生の状態を見ての刈り高の設定などのデータを蓄積しています。
この豊富なデータを基にした適切な手入れが行われるので、美しい仕上がりの芝生にすることが可能なのです。
知見や実績の積み重ねは芝生を張る際にも発揮されます。下地作りや土壌改良、水勾配など芝生の生育に大きく影響する作業を的確に行います。
言い換えれば、芝張りの際の出来不出来が芝生の生育やメンテナンスに大きく影響するので、芝張りもプロに依頼するのがおすすめということです。
芝生の状態を良好に保てる
庭に芝を張って、最初はまめに手入れをしていても、何かの事情で忙しくなり手が回らなくなるということはよくあります。そうすると、せっかくの芝生が良好な状態を保てなくなり見栄えが悪くなります。
しかし、プロに依頼しておけば安定的に手入れしてくれるので安心です。費用はかかりますが、いつも美しい芝生で癒されることができるので費用対効果は大きいです。
芝生の手入れをプロに依頼するのであれば、smileガーデンをおすすめします。芝刈り、目土入れ、エアレーションなどの定期的なサービスを提供しています。
現在、相見積もり歓迎で、見積無料・出張無料・最低価格保証のキャンペーンを実施中です。
まとめ

芝生に雑草が生えると見た目が悪いだけでなく、芝生の良好な生育が阻害されます。芝生の雑草を防ぎたくても、種子は風が運んできたり土に混ざったりしているので、なかなか難しいです。
芝生の雑草対策としては、芝生の密度を上げたり、小さいうちにこまめに抜いたりの日常管理が重要になります。美しい芝生は楽しみたいが、管理ができるか不安という方も多いでしょう。
プロに依頼すれば、芝生の手入れに時間や手間を取られることなく、美しい芝生を眺めて癒されたり芝生の上でくつろいだりできます。
費用はかかりますが、生活の質が上がることを考えれば検討の余地は大いにあるはずです。











