防草シートを選ぶ際、種類が多すぎて迷ってしまうかもしれません。

メーカーがたくさんあるだけでなく、同じメーカーの同じシリーズから複数の防草シートが販売されていることもあるからです。

どの防草シートが良いのかは、施工したい場所や条件によって異なります。

また、抑制したい雑草の種類によっても、おすすめの防草シートは変わるでしょう。

用途に適した防草シートを選ぶには、遮断性と施工性、そして値段をチェックして比べてみることをおすすめします。

こちらの記事ではおすすめの5種の防草シートの、遮断性と施工性、値段を比較してみました。

最適な防草シートを選ぶために、ぜひ参考にしてみてくださいね。

防草シートを選ぶ際、注目したい3つのポイント

防草シート002

防草シートを選ぶ際、チェックしたいポイントは次の3点です。

・値段
・遮断度
・施工性

この3点に注目する理由を、詳しく説明していきます。

遮断度

防草シートを選ぶにあたって、遮断度の高さは大きなポイントといえます。

雑草を遮断しない防草シートには、なんの意味もないからです。

遮断度を確認するために、防草シートの「材質」をチェックしてみましょう。

防草シートの材質には織布と不織布がありますが、基本的には不織布のほうが遮断度は高いといえます。

繊維を織って作られる織布は、縦糸と横糸が格子状に並ぶ状態となるからです。

どうしても織目に隙間が開くため、そこから雑草が伸びてきてしまいます。

それに対し、繊維を絡み合わせて作られる不織布は、繊維の方向がランダムです。

繊維の間に隙間が開きにくく、比較的しっかり雑草を抑えられるのです。

また、防草シートには光を遮断する力「遮光性」も求められます。

防草シートは日光を遮ることで、雑草の成長を抑えているからです。

遮光性が低ければ、シートの下で雑草が繁茂してしまうことも。

これではせっかく防草シートを敷いた意味がなくなってしまいます。

防草シートを選ぶ際は、遮光性も忘れずチェックしましょう。

施工性

防草シートを選ぶ際、施工がしやすいかどうかをチェックしておくことも大切です。

扱いにくい防草シートでは、正しく設置できない可能性があるからです。

どんなに性能の良い防草シートでも、正しく施工できていないと効果は半減してしまいます。

口コミ評価もチェックして、扱いやすい防草シートを選びましょう。

値段

防草シートの価格は幅広く、高額なものと安価なものでは値段に7倍ほども差があります。

高額な防草シートのほうが効果はありそうな気もしますが、価格が7倍になるほどの違いはあるのでしょうか?

どの程度の防草シートが「ちょうど良い」かを選ぶには、商品の値段と性能を比較する必要があります。

そもそも防草シートは、商品によって異なるサイズで販売されているため、価格を比較しにくい商品です。

安いと思って手にしたら、0.5m幅しかない商品だったというケースもあります。

値段を比較する際は、1㎡あたりの価格を割り出すと分かりやすいでしょう。

それでは次は、おすすめの防草シートを紹介していきます。

それぞれの商品の遮断度と施工性、値段の3つのポイントの比較もしてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。

おすすめ防草シートの遮断度・施工性・値段を比較

防草シート003

おすすめの防草シートを5つ紹介していきます。

遮断度と施工性、値段の3点を比較して、★の数で採点してみました。

★は5つが最高得点となりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

なお、紹介する防草シートの参考価格は記事執筆時のものとなります。

グリーンフィールド ザバーン350グリーン

防草シート004ザバーン

・遮断度 ★★★★★
・施工性 ★★★★★
・値段 ★

商品詳細

材質:4層スパンボンド不織布
素材:特殊ポリプロピレン
耐用年数:約10~15年
厚さ:0.8㎜
1㎡あたりの価格:約615円
規格:1m×30m、2m×30m、3m×20m

商品の特徴

ザバーンは、アメリカの化学メーカー「デュポン」が開発した防草シートです。防草シートの代名詞ともいえるほどポピュラーな商品といえます。

種類はいろいろありますが、ザバーン350は最高ランクのもの。もっとも厚手のタイプで、遮光率は99.7%です。

遮断性と耐久性にも優れ、紫外線の当たる場所での耐用年数は最長で15年とされています。

シートの上に砂利を敷いて紫外線に当たらない環境を作れば、半永久的に使用で切る防草シートです。

素材は特殊ポリプロピレン。これは特殊加工した太い繊維を熱融合したもので、密度が非常に高い生地。

みっちり隙間なく繊維がつまっているから、チガヤやスギナ、ヨシといった強力な雑草も通しません。

また、施工しやすいのもザバーン350の魅力です。

薄手で取り扱いやすいうえ、表面に縦横50cm間隔でドットが印刷されています。

ピン打ちやシートを重ねる場所の目安となり、メジャーで測って印をつけてといった手間を省けるのがありがたいですね。

グリーンフィールド プランテックス240ブラック/ブラウン

防草シート005プランテックス

・遮断度 ★★★★
・施工性 ★★★★
・値段 ★★

商品詳細

材質:4層スパンボンド不織布
素材:特殊ポリプロピレン
耐用年数:約7~13年
厚さ:0.64㎜
1㎡あたりの価格:約528円
規格:1m×30m、2m×30m

商品の特徴

プランテックスも、デュポン開発の防草シートです。

全種類グリーンのザバーンに対し、プランテックスはブラックとブラウンのリバーシブル仕様。

施工場所に合わせて色を選べます。

プランテックス240は、デュポンの防草シートの中では「スタンダードプラス」というランクです。

素材にはザバーンと同じ特殊ポリプロピレンが使用されていて、スギナやチガヤ、ヨシといった厄介な雑草も通しません。

0.64㎜という薄手ながら遮光率は99.7%。しっかり光を遮って、雑草の光合成を妨げ成長を抑制します。

有害な化学物質は不使用で、環境にも優しいプランテックス。

耐用年数はザバーンほど長くないため砂利下への使用が推奨されていますが、紫外線が当たらない場所では半永久的に使用できます。

白崎コーポレーション とことん草なしシート

防草シート006とことん草なしシート

・遮断度 ★★★★★
・施工性 ★★★★★
・値段 ★

商品詳細

材質:不織布
素材:ポリエステル
耐用年数:10年以上
厚さ:2㎜
1㎡あたりの価格:約686円
規格:1m×4.8m、1m×12.5m、1m×25m、2m×25m

商品の特徴

とことん草なしシートは、防草シートメーカーの白崎コーポレーションの防草シートです。

ショップで一番人気のわけは、機能性の高さにあります。

シートの厚さは約2㎜で、遮光率は99.9%以上。雑草の光合成を防止して、根まで枯らしてしまいます。

裏面は高密度の不織布で、チガヤやスギナ、ススキやセイタカアワダチソウといった鋭い雑草も貫通させません。

また、表面の柔不織布は、裏面の高密度不織布を紫外線から守る働きをしています。

特殊な2層構造で紫外線劣化に強いため、10年以上の長期にわたって雑草を抑えられるのです。

厚手なのに、ハサミやカッターで簡単にカットできるのもうれしいポイント。

表面には50cm間隔で印がつけられているから、メジャーで計測する手間も省けて便利です。

Shinsei(シンセイ) 高質防草シート

防草シート007

・遮断度 ★★
・施工性 ★★★
・値段 ★★★★

商品詳細

材質:織布
素材:ポリエチレン
耐用年数:3~4年
厚さ:ー
1㎡あたりの価格:115円~
規格:0.5m×10m、0.5m×50m、0.5m×100m、0.75m×50m、0.75m×100m、1m×10m、1m×50m、1m×100m、1.5m×10m、1.5m×50m、1.5m×100m、2m×10m、2m×50m、2m×100m

商品の特徴

国内向けの農業用資材の開発や販売を行っている、株式会社シンセイの防草シートです。

材質は丁寧に編み込まれた織布で、素材には抗菌剤入りポリエチレンが使用されています。

抗菌効果でカビが生えにくいため、日当たりや風通しの悪い場所にもおすすめです。

ハサミやカッターで簡単にカットできるから、穴を開けて苗木の周りにも設置できます。

サイズ展開が豊富で、幅は0.5m・1m・2mの3タイプ。

施工したい場所に合わせて選べるのが便利ですね。

1㎡あたり115円と低価格ながら、遮光率は95%。

施工しやすく耐久性も高いと、口コミ評価も上々の防草シートです。

CAINZ(カインズ) 防草シートブラック

防草シート008

・遮断度 ★
・施工性 ★★★
・値段 ★★★★★

商品詳細

材質:織布
素材:ポリプロピレン 
耐用年数:2~3年
厚さ:0.5㎜
1㎡あたりの価格:79~108円
規格:0.5m×50m、1m×10m、1m×50m、2m×50m

商品の特徴

防草シートブラックは、ホームセンターカインズのオリジナル商品です。

黒いシートの遮光性を利用して、雑草の繁茂を抑えます。

材質は織布なので、遮断性はあまり高くありません。

ススキやアシ、スギナなどの貫通性の強い雑草は突き抜けてしまうことがあります。

オオバコやタンポポのロゼッタのような、小さな雑草に向けといえるでしょう。

カインズの防草シートの特徴は、1㎡あたり79円という驚きの安さです。

幅0.5mの細めのタイプは、狭い場所も便利に使えます。

取り扱いやすいサイズで、ハサミやカッターでも切りやすい点もポイント。

Uピンでの固定もスムーズに行えます。

耐用年数は2~3年と比較的短めになりますが、リーズナブルで使いやすい防草シートです。

まとめ

防草シート009

おすすめの防草シートは、施工する環境や抑制したい雑草によって異なります。

たとえば、半永久的に雑草を抑えたい場所には耐久性の高いものが良いでしょう。

また、鋭い茎の雑草が相手なら、遮断効果の高いシートがおすすめです。

遮断度と施工性、値段を比較して、用途に適した防草シートを選んでみてくださいね。