近年、面倒な芝刈りや水やりの必要もなく、一年中美しい緑の芝生を楽しめる人工芝を選ぶ方が増えてきています。人工芝は、極端な日陰やベランダなどの天然芝を貼れない場所にも施工でき、子どもやペットが清潔に遊べる場としても人気があります。人工芝には多くのメリットがありますが、一方で見逃せないデメリットもいくつかあります。
そこで、今回の記事では人工芝のデメリットについて解説します。施工後に後悔しないよう、人工芝の導入を決める前に、人工芝のデメリットも確認しておきましょう。
この記事でわかること
この記事では、以下のことが分かります。
- 人工芝には季節感に欠ける、劣化することがある、熱を吸収して夏場は熱くなる、初期費用がかかるなどのデメリットがあります。
- 人工芝をDIYする場合は、適切な下地処理と手順通りの施工が重要です。
- 人工芝の導入には、場所を選ばずに敷設できる、維持費がほぼかからない、雑草が生えにくいなどのメリットもあります。
- 人工芝の選び方では、芝丈や質感、耐久性、透水性などを確認することが重要です。
- 人工芝は一年中美しい景観を楽しみたい方、庭の手入れを楽にしたい方、ベランダや屋上を活用したい方、虫や雑草対策をしたい方におすすめです。
人工芝のデメリットと解決策

季節を問わないため庭に違和感を感じる
人工芝は、季節を問わず美しい芝生を楽しめるのが魅力です。しかし、落葉樹を中心とした季節感のある庭では、周囲の庭木が紅葉したり落葉したりしている中で、人工芝だけが真夏と変わらず青々としていると違和感を感じやすくなります。
解決策
違和感を軽減するためには、人工芝の周りに季節感のある植栽や花壇を設置してみてください。庭全体に自然な変化をもたせることができます。
近年、より天然芝に近い色合いや質感をもつもの、複数色の芝糸や枯草風の芝糸を混ぜた製品などが販売されています。このような製品を選ぶと違和感を軽減することが可能です。
劣化するため抜けたりひび割れすることもある
人工芝は直射日光(紫外線)に長期間さらされるうちに、ポリエチレンやポリプロピレンなどの素材が劣化してしまいます。劣化によって芝葉がぽろぽろと抜けたり、芝葉が硬化してひび割れが発生したりすることがあります。
解決策
購入時にUV対策加工が施されているか、芝密度が高い(目安は芝密度が2万以上/㎡あたり)製品を選ぶことで軽減できます。また、耐久性の高い素材(ポリエチレン)や芝糸の根元がウレタンコーティングなどでしっかり固定されているものもおすすめです。
耐熱性が低いため溶ける可能性がある
ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂でできた人工芝の耐熱温度は、一般的に80度~110度程度です。しかし、真夏に直射日光に長時間さらされると、表面温度が60度~70度に達することもあり、場合によっては芝葉が柔らかくなって変形したり、溶けたりする可能性があります。
また、花火やバーベキューなど火を使うアクティビティは厳禁で、火の粉が落ちたり高熱にさらされたりした箇所が、完全に溶けてしまうこともあります。
解決策
最近では、遮熱・耐熱性能を高めた人工芝も開発されているので、設置場所に応じてそういった製品を選ぶのが有効です。熱だまりの起きやすい場所には設置しないとか、日陰をつくる工夫をするなども検討してください。
日光を吸収し夏場は熱くなる
人工芝は合成樹脂でできているため、水分を含んだ天然芝のような蒸散作用による冷却効果はありません。そのため、直射日光で熱を吸収してため込みやすく、真夏では素足で歩くと火傷してしまうほど表面温度が上昇してしまうことがあります。
解決策
遮光ネットやシェードなどを設置することで、直射日光を遮って温度上昇を防ぐことが可能です。定期的に打ち水(水を撒く)することでも、気化熱により人工芝の表面温度を下げることができます。
カビや虫が発生しやすい
人工芝を水はけの悪い場所や日陰に設置した場合、湿気がこもってカビが発生することがあります。以前の人工芝に多かったナイロン製のものは吸水性が高くカビが発生しやすいため、現在は水を吸いにくいポリエチレン等の素材が主流です。しかし、水はけの悪い場所や雨の多い地域では、素材に関わらず水たまりが原因でカビが発生するリスクがあります。
また、人工芝は芝葉の密度が高く、食べかすや髪の毛などが隙間に溜ってしまうことがあります。掃除を怠って食べかすなどを放置していると、アリやゴキブリなどがエサを求めて集まってくる原因にもなります。また、水はけの悪い場所では湿気がこもりやすく、ダンゴムシやムカデなどが発生してしまうこともあります。
解決策
虫を発生させないためには、芝の隙間に落ちた食べかすなどの虫のエサになるものを除去することが大切です。定期的にホウキや掃除機でゴミを除去し、必要なら水洗いをして、清潔に保ちましょう。
また、湿気がこもりやすい場合は、水はけを改善することも大切です。雨の降った後に水たまりができやすい場合は、整地からやり直し、水勾配をつけたり砕石層を厚くしたりして、水はけを向上させましょう。
天然芝と比較すると初期費用がかかる
人工芝の設置には、人工芝に加え、砕石、砂(山砂や川砂など)、防草シートなどの材料が必要です。また、雑草や石などの異物の除去から始まり、砕石や砂の敷設、転圧、均し、防草シートの施工など、人工芝を張るまでに複数の工程が必要です。
材料費と施工費を合わせると人工芝の初期費用は高額になりがちで、天然芝を張るよりもコストがかかります。
芝生代の目安
人工芝は、天然芝に比べると芝生の代金そのものが割高です。天然芝は芝の種類にもよりますが、目土代などを含めても1㎡あたり1,000~2,000円が相場です。
一方、人工芝本体の価格は、1㎡あたり約1,500円〜4,500円です。さらに、防草シート、下地材(山砂・砕石など)、Uピンやテープなどの副資材を含めると、1㎡あたり約2,500円〜6,000円の材料費がかかります。
芝生の施工費用
人工芝は、天然芝に比べると張るまでのステップが多いため、施工作業費用も多くかかります。天然芝を張る場合の施工費用は、整地や下地作りも含めて1㎡あたり2,000~5,000円程度です。
人工芝の場合、下地調整費用や整地費用も含めた基本施工費は、3,500~7,000円が目安です。さらに、既存の天然芝やコンクリートの撤去、大きな石や木の根の撤去、残土処分費などが追加されることもあります。
解決策
初期費用はかかりますが、導入後の維持費がほとんどかからないので、ランニングコストは大幅に抑えることができます。長期的なコストでは、人工芝のほうが安価であるというのが一般的な評価です。
天然芝の管理では、芝刈り、施肥、潅水、除草などの手間が継続的にかかります。
人工芝はやめたほうがいいって本当?よくある後悔とは?
せっかく高いコストをかけて人工芝を張ったにもかかわらず、さまざまな理由で後悔してしまう方は少なくありません。人工芝でよくある失敗例と、後悔しないための解決策をご紹介します。
すぐに色褪せてしまった
青々とした人工芝に憧れていたのに、直射日光にあたると、わずか数年で色褪せてしまうことがあります。人工芝と一口に言っても、素材の品質や耐久性はまちまちで、ホームセンターやオンラインでは格安で品質が劣る人工芝も販売されています。安い人工芝は耐用年数が短く、紫外線を受けてすぐに退色してしまうことがあります。また、中には屋内用の人工芝もあり、屋内用の人工芝を誤って庭に敷いてしまうと、直射日光や風雨にさらされることで、すぐに劣化してしまいます。
色褪せによる後悔をしないためには、必ず屋外用で紫外線に耐性のある人工芝を選ぶことが大切です。「耐UV仕様」や「UV加工」という表示がある人工芝がおすすめです。
乾燥する時期に静電気が発生してしまう
人工芝の材料であるポリエチレンやポリプロピレンは帯電しやすい性質を持っているため、冬の乾燥した時期などは、摩擦によって静電気が発生しやすくなります。特に人工芝の上を歩いたり走り回ったりすると摩擦によって帯電しやすく、素手で触れた瞬間にパチッと静電気が起きやすくなります。
小さなお子さんやペットがいるご家庭など、静電気が気になる場合は、静電気対策が施されている人工芝を選ぶのが良いでしょう。また、フリースやナイロンなど、静電気を起こしやすい衣服を避けるのもおすすめです。また、人工芝が乾燥しないように、お子さんやペットが遊ぶ前に、人工芝に霧吹きなどで軽く湿らせておくのも効果的です。
しばらくしたら雑草が生えてきてしまった
雑草対策として人工芝を選んだのに、しばらくしたら雑草が生えてきてしまうことがあります。人工芝にしたからと言って絶対に雑草が生えないというわけではなく、継ぎ目や水抜き穴などのわずかな隙間から雑草が生えてしまったり、風で飛んできた種が人工芝の上に溜った土や砂の上で発芽したりすることがあります。
雑草が生えてこないようにするためには、施工前の整地の時に、雑草を根も残らないように除去しておくことが大切です。また、人工芝の継ぎ目に隙間ができないよう、プロの手により丁寧に施工することも重要です。メンテナンスの面では、飛来した種が発芽してしまわないよう、人工芝の表面をこまめに掃除して、落ち葉や砂などを除去するようにしましょう。
人工芝をDIYする際には虫の発生に注意

人工芝をDIYする際に注意してほしいのが、虫の発生防止です。そのためには、適切な下地処理と手順通りの施工が重要になります。
DIYで虫の発生を防ぐための対策をまとめました。
- 下地処理を確実に行う
除草や小石などの除去は徹底して行い、転圧などを含めた丁寧な整地をしてください。防草シートをすき間なく敷いた上に人工芝を設置すると、虫を住みにくくするのに非常に有効です。 - 水はけを確保する
下地となる地面に水勾配をつけたり、透水性の高い人工芝を選んだり、雨水が溜まらないように水はけを確保します。常に湿気があると、虫がつきやすいです。 - 丁寧な施工を行う
人工芝の施工では、端部や継ぎ目の処理を丁寧に行って、すき間がない施工を心がけてください。すき間が少しでもあると、雑草が生えてくる可能性が高まります。 - 定期的なメンテナンス
施工後の定期的なメンテナンスも大切です。落ち葉やホコリを溜まったままにしたり、プランターや鉢を人工芝の上に置きっぱなしにしたりすると、虫が集まってきやすくなるので避けるようにしてください。
人工芝を導入するメリット

人工芝のデメリットを理解し、導入するメリットについても把握しておくと、人工芝導入を検討するときの適切な判断に繋がります。人工芝を導入するメリットを3つのポイントで紹介します。
場所を選ばずに敷くことができる
人工芝は、陽当たりが悪く光合成が難しい場所でも鮮やかな緑を維持できます。コンクリートやアスファルトの上、ベランダ、屋上など土のない場所にも設置可能です。
日陰になってデッドスペースとなっている場所を有効活用できて、屋内に敷けば、お子様の安全な遊び場やリフレッシュスペースにもなります。
ほとんど維持費がかからない
人工芝は、水やりが不要なので水道代がかかりません。また、夏場の高温時、涼しい時間帯に水かけしなければならないというような気遣いも必要ありません。
芝刈りや施肥、エアレーション、その他の手間が不要で、天然芝に起きやすい病気や害虫を防除するためのコストも削減できます。
雑草が生えにくい
人工芝の基布が土を覆うので日光を遮断し、雑草の光合成を防ぐので雑草が生えにくいのも、人工芝のメリットの一つです。また、人工芝の芝糸の密度が高いため、外部から飛んでくる雑草の種も根付きにくくなります。
さらに、人工芝の下に防草シートも敷けば、土壌からの雑草の発生を物理的に阻止できます。
雨が降っても汚れず清潔に使える
人工芝は土がむき出しになっておらず、排水性の高い下地と適切な勾配をつけて施工するのが一般的なため、雨が降っても泥でぬかるむ心配がありません。
雨上がりでもさっと水が引きやすいため、土や泥で汚れることなく、お子様やペットも清潔に遊べます。
こんな方は人工芝がおすすめ

人工芝のメリット・デメリットについて解説してきましたが、こんな方におすすめしたいという点を以下にまとめました。
- 一年中、青々とした美しい景観を楽しみたい方
- 芝刈りや水やり、施肥など手入れの時間がない方
- 陽当たりの悪い場所やベランダ、屋上を活用したい方
- 道具の準備や肥料、水道代などのコストをかけたくない方
- 虫や雑草、土汚れが苦手だがリラックスできる庭はほしい方
小さなお子様やペットがいて、土や泥で汚れることなく、安心して遊ばせるスペースが欲しい方にもおすすめです。
人工芝にも天然芝にもメリット・デメリットがあります。自分に合っていてストレスがなく、居心地の良いスペースになる方を選ぶようにしましょう。
人工芝のデメリットに関するよくある質問
人工芝の代わりになるものはありますか?
人工芝の代わりになるものは、目的によって異なります。見た目が美しく、比較的お手入れが楽で、かつ雑草対策にもなる代替品として、グランドカバーがあげられます。グランドカバーは庭や地面を覆うように広がる植物の総称で、葉が隙間なく密に生えることで、雑草が生える場所を奪います。また、見た目も自然で美しく、芝生のように頻繁な芝刈りの必要もありません。伸びすぎた枝葉を時々カットする(切り戻し)など最低限の管理で済むため、庭のお手入れの手間を大幅に減らせる植栽としておすすめです。
お子さんやペットが安全に遊べるスペースを作りたいのなら、芝刈りや水やりの手入れは必要ですが天然芝がおすすめです。また、ウッドデッキやタイルデッキは、リビングからフラットに繋げられ、土汚れを気にせず遊べるのが魅力です。
庭の人工芝は何年くらいもちますか?
一般的な人工芝の寿命は7~8年です。施工の良し悪し、使用状況、メンテナンス状況などにより、寿命には大きく差が出ます。プロにより丁寧に施工され、落ち葉やゴミの除去やブラッシングなどのお手入れを定期的に行うことで、施工から10年以上経っても美しいまま使い続けられるケースもあります。
人工芝は10年後にはどうなりますか?
一般的な人工芝の耐用年数は7~8年なので、10年経った人工芝の多くは劣化して、張り替えが必要になります。以下は人工芝が劣化したサインです。
- 色が褪せてくすんだ緑色になる
- 掃除の時に芝葉がポロポロと抜ける
- 芝葉が潰れた状態になっている
- 芝葉が硬くなる
- 継ぎ目が浮いたり隙間ができたりする
- 水はけが悪化する
以上の劣化のサインが認められたら、人工芝の張り替えを検討しましょう。
人工芝にゴキブリがつく?
「人工芝を敷くとゴキブリが発生する」と言われることがあります。実際にはプラスチック素材の人工芝はゴキブリのエサにならず、人工芝がゴキブリ発生の直接的な原因にはなりません。
ただし、人工芝のお手入れを怠ると、芝草の間にゴキブリのエサとなるゴミや髪の毛が入り込んでしまうことがあり、ゴキブリの発生を促すことがあります。
ゴキブリの発生を抑制したい場合は、こまめに掃き掃除などを行い、人工芝を清潔に保っておくことが重要です。
人工芝はやめたほうがいい?
人工芝と天然芝にはどちらもメリットとデメリットがあり、一概に「天然芝よりも人工芝の方が優れている」「人工芝はやめたほうがいい」とは言えません。
人工芝と天然芝のメリットとデメリットを比較し、予算、用途、ライフスタイル、メンテナンスなどを十分考慮した上で、人工芝を選ぶかどうか決めましょう。
庭のお手入れなら、スマイルガーデンへ

人工芝本来の機能を発揮させるためには、設置したい場所の条件にあった製品を選び、下地処理をしっかり行って手順通りに敷くことが重要です。少しでも不安のある方は、プロに依頼することをおすすめします。
DIYより費用はかかりますが、手間や時間が取られることなく、見栄えの良い仕上がりになります。施工に不備があって、思うような効果が得られなかったとか、やり直しが必要になったということもありません。
プロに依頼するなら、「smileガーデン」を検討してください。人工芝の設置だけでなく、草刈りや庭木の剪定、庭のリフォームなどについても相談できます。
smileガーデンでは、現在、見積無料・出張無料・相見積もり歓迎・最低価格保証のキャンペーン実施中です。
まとめ

人工芝のデメリットは、天然芝に比べると初期費用がかかり、熱を吸収しやすく火気に注意する必要がある点です。
メリットは、年間を通じて美しく、手入れが簡単なことです。雑草や虫の対策にもなり、陽当たりが悪い、土のない場所などでも設置できます。
メリット・デメリットをしっかり把握して、設置したい場所に合った製品を選び、下地処理から適切に施工することが人工芝のベストな設置方法です。










