雑草は、非常に生命力が強いので、あっという間に伸びてしまいます。その雑草を刈り取る作業は体力を消耗するだけでなく、日々の貴重な時間を費やすことになるため、できる限り楽にしたいものです。
この記事では、まず草刈りをしないことのデメリットを説明し、草刈りを楽にする道具や作業のポイント、プロに依頼した場合の料金や業者の選び方について紹介します。草刈りをできる限り楽に済ませたいという方は、ぜひ参考にしてください。

草刈りをしないことのデメリット

草刈りをしないで雑草を伸びっぱなしにすることで起きるデメリットを、4つのポイントに集約して説明します。

①病害虫発生の原因となる

雑草の放置は、病害虫発生の原因となりやすく、周りの大切な庭木や草花などに悪い影響を与えます。病害虫は、自分の家の植物だけでなく、ご近所の庭の植物にうつることも考えられます。

雑草の放置で発生しやすいのが、葉を食い散らかす害虫、
ケムシ、ナメクジ、コガネムシ、アオムシ、ダンゴムシ などです。

次に発生しやすいのは、雑草の葉や茎から養分を吸い取る吸汁害虫で、
アブラムシやカメムシなどになります。

②建物の劣化を早める

雑草を何年も放置すると、草丈が高くなって建物の劣化を早めることになります。
繁茂した雑草は、建物への風通しや日当たりを悪くします。また、雑草と建物の壁との接触を長期間に渡って放置すれば、外壁材の塗装の劣化を早めるでしょう。

雑草がもつ水分は、湿気となって建物内に侵入し腐食や錆びのリスクを高めます。特に、コケ類や藻類などの植物は、外壁材の表面を侵食してひび割れや剥がれを引き起こしやすいです。

③犯罪のリスクを高める

草丈が伸びきった雑草の放置は、犯罪のリスクを高めます。雑草が繁茂しすぎると見通しが悪くなり、犯罪者が隠れやすくなるからです。
空き巣や強盗は、人目につかない場所を好んで犯行におよびます。防犯の基本は、ここは防犯意識が高い住宅だと印象付けて犯罪者を近づかせないことです。

また、雑草が生い茂ると、不法投棄をされやすくなります。敷地のゴミの処分は、結果的に土地の所有者になってしまうので、無駄な費用がかかることになります。

④近隣住民とのトラブルにつながる

市街地や住宅地での雑草の放置は、地域全体の美観を損ね、不衛生な印象を与えます。長期間放置されていると、近隣不動産の資産価値の目減りにも繋がりかねません。
雑草の種子が飛んだり地下茎が伸びたりして、近隣の庭へ雑草が侵入し、近隣住民が雑草対策しなければならないということが起きます。
伸びきった雑草を温床にした害虫による、近隣への被害リスクも高まります。隣家が大事にしている菜園や花壇での害虫による食害や、発生したハチや蚊が住民を刺したり咬んだりするリスクです。
このような理由により、草刈りをしないことは、近隣住民とのトラブルに繋がります。

草刈りを楽にする道具

草刈りを楽にしたいと考えるとき、必要になるのが道具と効果的な使い方のチェックです。鎌と草刈り機、その他の便利グッズについて説明します。

草刈りを楽にする鎌について、以下の表にまとめました。

鎌を使うメリット・細かい部分の草刈りがやりやすい
・根から草を取り除ける
・騒音がしない
・燃料費がかからない
鎌を使うデメリット・手作業なので体力と時間が必要
・広い範囲の草刈りには不向き
・鎌の刃のメンテナンスが必要になる場合もある
鎌の選び方・使い方で選ぶ(根を抜く、草刈りの範囲など)
・雑草の種類で選ぶ(雑草の太さや硬さ、柔らかさなど)
・メンテナンスの頻度など
鎌の種類と特徴・草削り鎌(刃が垂直に近く土ごと根こそぎ削り取る)
・長柄刈り払い鎌(刃が三日月形で柄が長く背の高い草向き)
ノコギリ鎌(刃にギザギザがついていてイネ科雑草に効果的)

雑草を刈るときに欠かせないのが鎌です。持ち手の先についている三日月形の刃で雑草を刈り取ることができます。
鎌を使うと、雑草を根こそぎ抜くことができて便利ですし、花壇や石の間などの細かい部分の雑草をピンポイントで刈ることも可能です。
刃の厚さによって、薄鎌、厚鎌、中厚鎌などがあり、雑草の柔らかさや硬さで選ぶことができます。刃のメンテナンスは面倒、なるべく軽いものがいいという方には、ステンレス鋼の刃がおすすめです。
鎌は、騒音で周囲に迷惑をかけることもなく、草刈り機のように燃料も必要ありません。ただし、広範囲の草刈りでは、かなりの時間がかかり体力の消耗は大きいです。

草刈り機

草刈りにかかる時間や体力を大幅に削減できる、草刈り機について以下の表にまとめました。

草刈り機を使うメリット・短時間で広範囲の草刈りができる
・硬い草や太い茎でも簡単に刈れる
・体力の消耗が少なくて済む
草刈り機を使うデメリット・作業時に騒音が発生する
・動力で刃が高速回転するため危険性がある
・作業中に小石などを飛ばすことがある
・購入費用が比較的高価
・燃料費、修繕費などのランニングコストがかかる
草刈り機の選び方・電動式かエンジン式かで選ぶ
・刃の種類で選ぶ(チップソー、ナイロンカッター)
・ハンドルの形で選ぶ(両手ハンドル、ループハンドル)
草刈り機の種類と特徴・電動式
〈メリット〉
静音性が高く、振動が少ない
排気ガスが出ない
比較的軽量で女性でも扱える
〈デメリット〉
コードの長さに限度があり電源確保が必要
バッテリー式は充電が必要になる
エンジン式よりパワーが劣る
 
・エンジン式
〈メリット〉
パワーが強力で、硬い草や木質化した草でも刈れる
長時間の作業に耐えられる
〈デメリット〉
騒音が大きく振動も大きい
排気ガスが出る
比較的、重量があって疲れやすい

電動式は一般住宅の庭向きで、草刈り範囲が広い場合や硬い雑草が多いときはエンジン式がおすすめです。
チップソーの刃は、硬い草や木質化した茎も難なく刈れますが、石の多い場所では安全性の高いナイロンカッターを選ぶことが多いです。
ループハンドルは取り回しがきくので操作性は高いですが、コツをつかむまで時間がかかるので、初心者の方はハンドル式のほうをおすすめします。

便利グッズ

鎌、草刈り機以外で、あれば草刈りを楽にしてくれる、「便利グッズ」を5つ紹介します。

草刈りレーキ

草刈りレーキは、爪刃が付いたレーキ形状の道具で、草刈りや小規模の耕起作業に使います。曲線的な形をしており、先端部分が斜めになっていて、根っこが深く張っている雑草でも簡単に抜くことが可能です。

三角ホー

三角ホーは、柄の先端に三角形の刃が付いていて、背の高い草から抜きづらい場所の小さな草まで幅広い雑草の草刈りに使用できます。立ったまま使用できるよう設計された長い柄が、作業者の負担を大幅に軽減します。

除草バイブレーター

除草バイブレーターは、毎秒数十回の高速振動で雑草の根元周辺の土をほぐしながら、雑草を根こそぎ引き抜くことができる充電式・コードレスの電動除草工具です。安全性が高く、腰や膝への負担が軽く女性や高齢者でも楽に作業できます。

草刈りハサミ

草刈りハサミは、さまざまな種類があり、自分に合ったものを選ぶことができます。立ったまま作業ができるロングパイプのもの、腕に負担がかからない軽量タイプ、ハサミの角度が調整できるタイプ、車輪付きタイプまであります。

ガーデンシュレッダー

ガーデンシュレッダーは、雑草や芝生の刈り草や剪定した庭木の枝、落ち葉などを細かく粉砕する機械です。ゴミの減量ができるとともに、粉砕したチップを堆肥やマルチング材として再利用できるのでエコで経済的です。

草刈りをするときのポイント

ここでは、自分で草刈するときの方法とコツ、刈草の処分方法や業者に依頼したときのメリットについて説明しています。

草刈りをするときの服装

草刈りをするときの服装としては、紫外線や虫から身を守るため、長袖に長ズボンが適しています。
できれば帽子、長靴、タオルなども用意してほしいです。
虫除けスプレー、軍手やゴム手袋などの他、アレルギー対策としてマスクやゴーグルが必要な方もいらっしゃるでしょう。また、熱中症にならないように、水分や適度な塩分の補給も欠かせません。

草刈りの時期やタイミング

草刈りの適期は、地域の気候によって違いますが、年3回、以下のような時期に行うことが多いです。

・1回目|6月~7月(最盛期の前、成長を抑制する)
・2回目|9月~10月(生育晩期に成長抑制と発芽の除去)
・3回目|11月~12月(枯草処理と翌春の生育の抑制)


草刈りに適した時間帯というのは特にありませんが、夏は熱中症を避けるため、気温や湿度の高い日中の作業はしないようにしましょう。

草刈りの実際のやり方

草刈り鎌と草刈り機の使い方のコツを紹介します。

鎌は振るのではなく引いて刈るのがコツです。
鎌は右手に、刃先が自分から見て左側に向くように持ち、左手で雑草を押さえて草の根元に刃を入れて自分側に引いて切ります。(左利きの方は逆方向で)

草刈り機の刃にはチップソーとナイロンカッターの2種類あって、太くて硬い草にはチップソー、柔らかい草にはナイロンカッターを使います。
刃の回転に沿って、必ず右から左に刈ります。刈り残しがある場合も往復せず、必ず本体を右に戻してから刈ってください。
右足から踏み出して、すり足でゆっくり進み、草を刈るときは刃の左上3分の1を当て刈ります。刃は地面から少し浮かせて、刃を少し左に傾けて刈るのがコツです。

刈草の処分方法

刈草の処分方法を説明します。量がそれほど多くない場合は、刈草を乾燥させた後、所定のゴミ袋に詰めて「燃えるゴミ」として処分してください。
量が多い場合は、地域のゴミ回収業者に依頼するのがおすすめです。不適切な場所に投棄したり、燃やしたりするのは絶対にやめましょう。

草刈り以外の雑草対策

草刈り以外の雑草対策について概要を説明します。

除草剤散布

草刈りや草取りをする時間もなく、手間も面倒だという方には、除草剤の散布をおすすめします。
ただし、除草剤の散布では、天候や散布したい雑草の周りへの配慮が必要です。
風が強いと思いがけない方向へ薬剤が飛んでいったり、散布後すぐに雨が降ると薬剤が流れて効果が無くなったりするので、天気予報のチェックは必須になります。

ペットや大切な草花、お隣りの洗濯物などにかからないよう注意しながら散布しなければなりません。特に、一定以上の広さの範囲に散布する時は、事前にご近所に声掛けしておくようにしましょう。

砂利・砕石を敷く

雑草の成長を抑制するには、砂利や砕石を敷くのも効果があります。砂利や砕石によって土壌表面に射す日光が遮られて光合成をできにくくするからです。
雑草の種子が飛んできて砂利や砕石のすき間から生えてきたとしても、地面に根が活着しづらいので抜き取りやすくなります。

また、砂利や砕石を敷くと水はけが良くなり、ぬかるみや水溜りができにくくなるので、泥はね防止にもなり一石二鳥です。

防草シートを敷く

防草シートも地面に射す日光を遮ることができるので、雑草の光合成を抑制して成長を抑えることができます。そして、ただ砂利や砕石を敷くよりも、遮光性は格段に高くなります。
防草シートは簡単に切り貼りできるので、対策したい場所にピンポイントで貼ることも可能です。

また、敷く前は、必ず草刈りや除草剤散布などで除草しておきましょう。
防草シートを貼った上に、化粧砂利やカラー砕石、人工芝を敷くことで、見栄えを向上させてスペースの有効活用の範囲を広げることができます。

インターや平板にする

雑草が繁茂して困る場所に、インターロッキングや平板を敷いて雑草対策するのも効果的です。
デザイン性や透水性の高い材料や施工方法を採用すれば、雑草対策と同時に見栄えの良い空間をつくることができます。

表面が滑りにくく加工した製品も多く、色や形状も豊富です。水はけも良いので、雨の日でも足元を気にせずに歩くことができます。
遮熱性や保水性に特化した材料を選べば、コンクリートやアスファルトに比べると真夏も表面温度が高くなりません。

グランドカバーを植える

雑草対策をしたい場所に、地面を這うように伸びて成長するグランドカバー(地被植物)を植えるとおしゃれな雑草対策になります。この時も、事前に雑草を根から除草しておくのがポイントです。
グランドカバーは種類が豊富で手間のかからないものが多く、清楚な花を咲かせるものもあるのでおすすめです。
また、植える株数は、雑草が生えてくるすき間を作らないような数量にしましょう。費用を惜しんで株数を減らすと、飛んできた雑草の種がすき間の土に活着して芽を出し、雑草抑制の効果がなくなります。

草刈りはプロに任せられる

体力と時間が必要な草刈りをプロに任せることで、作業中のケガや熱中症のリスクを避け、貴重な時間を有効に活用することができます。さらに、プロの作業は確実でキレイな仕上がりです。
ここでは、草刈りをプロに依頼した場合の料金や事業者の選び方について説明します。

草刈りを業者に依頼するメリット

同じ姿勢で長時間の作業となることも多いのが草刈作業です。膝や腰に負担がかかり、真夏は熱中症のリスクもあります。
草刈りに少しでも不安に感じたら、業者に依頼しましょう。業者に依頼すれば、作業は手早く仕上がりもきれいです。
除草剤の散布など、草刈り以外の雑草対策の相談にものってくれるでしょう。

草刈りを依頼した場合の料金

雑草が伸びきっているときや広い範囲に生えてしまっている場合は、草刈りをプロに依頼することを検討しましょう。
草刈りをプロに依頼する際の相場は、集草やゴミ処理を含んで、㎡あたり300円が目安です。例えば、50㎡で15,000円程度となります。
雑草の大きさやボリューム、現場の状況で費用は違ってきますから、現場を事前に確認してもらうか、現場の状況がわかる写真を準備して見積依頼するようにしてください。

草刈り事業者の選び方

草刈り事業者の選び方を以下にまとめました。

  • 口コミやサイトの実績を確認し、信頼性の高さを判断する
  • 対応エリアや料金体系が要望と合っているか確認する
  • 複数の業者に見積依頼して内容を細かく比較する

草刈り事業者を選ぶ際は、実際に依頼した人のレビューや口コミ、業者のホームページの過去の作業写真や具体的な実績から信頼性を判断しましょう。
料金の安さばかりを優先しすぎて、サービス内容の詳細を見過ごし、後になって追加料金が発生することがないように注意してください。
電話での相談や問い合わせ段階での印象、見積書の見やすさ分かりやすさなど、事前のやり取りで誠実さを感じられる業者も、選ぶべき業者としてのポイントは高くなります。

庭のお手入れなら、スマイルガーデンへ

雑草の放置で引き起こされる問題は多岐にわたります。たかが雑草なのですが、放置するとデメリットだらけです。特に実家が空き家になっている方は要注意です。遠方でなかなか実家の様子を見ることができないという方は、一度プロに相談してみるのはいかがでしょうか
smileガーデンで雑草対策をされた過去の施工例をご参考にご検討ください。

例)①

BEFORE

AFTER

雑草が絡まりあって壁にまで達しています。雑草を刈取る前は見にくいのですが、奥のご近所のフェンスまで茂っていますね。お隣とのトラブルが発生しかねません。すべて刈取られ砂利を敷きすっかりきれいになりました。

例)②

BEFORE

AFTER

雑草が伸びて一階部分がほとんど見えない状態です。外壁にまで覆いかぶさっているので、放置すれば外壁までひび割れなどの被害が及んでしまいます。雑草を刈取ると日当たりもガラッと変わりますね。

雑草対策は様々な手法があります。一番適している方法をプロに聞いてみませんか?
自分でやるより効果的で、長く雑草を抑え込むことができます。
まずは一度smileガーデンにお問い合わせください!