ガクアジサイの剪定時期やポイント
お手入れ基本情報

ガクアジサイは定期的に剪定することが大切ですが、時期を間違うと翌年の花が咲かなくなってしまうことがあります。

ここでは、ガクアジサイの剪定が可能な時期について解説します。

ガクアジサイの剪定は、花が咲き終わった後の7月～9月にかけて行います。ガクアジサイの花は自然に散ることがないため、花が咲き終わってしおれかかってきた時点で、花を取り除くと同時に剪定を行うのが良いでしょう。

ガクアジサイは花が咲き終わってすぐに翌年の花芽を付けるので、遅くても9月までに剪定を済ませましょう。
それ以降に剪定すると、花芽を切ってしまいます。

ガクアジサイは前年に伸びた枝に花芽がつく旧枝咲きで、翌年咲く花芽は夏の終わりに形成されます。
そのため、9月以降に剪定すると枝と一緒に花芽も切ってしまい恐れがあるので、翌年の花付きに影響を及ばさないよう、花が咲き終わったらなるべく早く剪定を済ませておきましょう。

また、ガクアジサイは2年かけて茎の先端に花を咲かせます。今年花が咲かなかった枝は剪定せずに残しておくと、次の年には花芽を付けるでしょう。

ガクアジサイの剪定を自分でしたいという方のために、剪定に必要な道具や基本の剪定方法を紹介します。また、ガクアジサイの剪定で失敗しないための注意点も紹介するので、剪定に挑戦する前にご一読ください。

ガクアジサイの剪定に必要な道具は以下の通りです。

剪定道具は用途に応じていろいろありますが、どれも十分に注意して使用することが大切です。それでは、一つずつ見ていきましょう。

ガクアジサイの剪定では必ず剪定用の手袋を着用しましょう。剪定中に枝の切り口や刃物などで手指を傷つけるのを防ぎます。

手のひら側が樹脂コーティングになっているものは、剪定バサミやノコギリが滑りにくく安全です。

ガクアジサイの不要な枝や枯れ枝を切る場合には、ペンチのような形をした剪定バサミを使用します。直径1～2cm程の枝を切るのに向いています。

剪定バサミには、バイパス式とアンビル式の2種類があります。バイパス式は上下の2枚の刃を交差させて枝を切断するタイプで、生きた枝を剪定するのに向いています。アンビル式は下刃が受け皿状になっているのが特徴で、硬い枝や枯れた枝を剪定するのに向いています。

剪定バサミはバイパス式もアンビル式もサイズがいろいろあります。手の大きさに合わせて使いやすいものを選びましょう。

植木バサミは通常のハサミの形をした園芸用のハサミで、直径1cm以下の細い枝を切る時に使います。

ガクアジサイを植込みとして仕立てる時に便利なのが刈り込みバサミです。植木バサミよりも刃の部分が長く、長い柄を両手で持って使います。枝を切るというよりは葉を細かく整える目的で使い、生垣の表面となる広い面積を効率的に整えられます。

トリマーは刈込剪定用の機械です。
燃料によるエンジン式とコードや充電式の電気タイプがございます。

刈込バサミで刈り込むよりも数倍速く作業が可能ですので、生垣や植込みは主にトリマーを使用して作業しますが、プロの庭師はエンジン式を使用します。
なぜなら、電気式は力が弱く、太めの枝が切れない場合があるからです。

ただし、一般個人の方が使用する場合は電気式で十分かもしれません。

太い枝を剪定した後の切り口に塗ります。傷口がいつまでも乾かないでいると、栄養が流れ出たり、病原菌に侵されたりする場合があるためです。ガクアジサイの剪定で使う癒合剤としておすすめなのは、トップジンＭペーストやカルスメイトなどです。

熊手（剪定した葉や枝を集めるのに使用します）、箕（ちりとり代わりに使います）、シュロ縄（切ってはいけない枝を一時的にまとめておく紐）、フレコンバッグ（枝葉を入れるごみ袋）などがあると便利です。

ガクアジサイの剪定方法を紹介します。

 

基本の剪定手順

①花が咲き終わったら、花から2～3節下の脇芽が出ている上で切り落とす。残した脇芽が茎として成長する。
②今年花が咲かなかった枝は剪定せずに残しておく。
③切り口に癒合剤を塗る。

 

切り戻し剪定

①株が大きくなり過ぎた場合は、花が終わった後に、地表から30～50cmほどの高さで切り戻す。
②切り口に癒合剤を塗る。

 

透かし剪定

①枝葉が混み合っている部分は、枝を減らす透かし剪定を行う。
②枯れている枝、内側や下に向いて伸びている枝、他の枝と並行して伸びている枝などの不要枝を枝の付け根から切り落とす。
③切り口に癒合剤を塗る。

 

植込みの剪定手順

①全体をチェックし、仕上がりのサイズをイメージする。
②樹形から勢いよく伸びている枝(徒長枝)を、枝の分岐している部分から切り落とす。
③刈り込みバサミを使って、植込みの側面を刈り込む。刈り込みは下から上へ行い、上部は狭めで下部は少し広めの台形に仕上げる。
④アジサイは丸く仕立てることが多い為、上面はなるべくカマボコ状に刈り込む。次の剪定までに成長することを見込んで、理想の樹高よりもやや低めに刈り込む。
⑤切り口に癒合剤を塗る。

ガクアジサイの剪定で注意したい点は、以下の通りです。

①花が終わったらすぐに剪定
ガクアジサイは旧枝咲きで、前年に伸びた枝の先に花芽を付けます。そのため、花が咲き終わた後は秋になる前に翌年咲く花芽が形成されます。花芽を切り落とさないよう、花が咲き終えたらなるべく早く剪定を済ませましょう。

②切り戻し剪定をする時は花を諦める
ガクアジサイの剪定を怠って大きく育ち過ぎてしまった場合、花が咲いた後に地表30～50cmまで大きく切り戻すと、株を若返りできます。ただし、大きく切り戻し剪定した場合、翌年の花は付きにくくなります。

③花が咲かなかった枝は切らない
ガクアジサイは2年かけて、茎の先端に花を咲かせます。今年花が咲かなかった枝は剪定せずに残しておくと、次の年に花が咲きます。

ガクアジサイの剪定は、剪定時期さえ間違わなければ難しい作業ではありませんが、道具を揃えて自分で剪定をしたり、剪定後の後始末をしたりするのが面倒という方も多いでしょう。

自分で剪定するのが難しい場合は、造園業者・庭師に剪定を依頼するという手もあります。

ガクアジサイを自分で剪定するメリットとデメリットを紹介します。

 

メリット

・剪定道具を揃えてしまえば、ほぼ費用がかからない
・自分のスケジュールで剪定できる
・満足感や達成感が得られる

 

デメリット

・剪定道具の購入に費用がかかる
・剪定道具の収納場所が必要になる
・剪定後の枝葉ゴミを自分で処理する必要がある
・時間が取られる

自分で剪定するか業者に依頼するかで悩んでいる方は、メリットとデメリットをよく比較した上で判断してください。

ガクアジサイを自分で剪定することに少しでも不安を感じる場合は、剪定のプロである造園業者や庭師に剪定を依頼することをおすすめします。

ガクアジサイの剪定を依頼する業者は、スマイルガーデンのような全国展開しているチェーン店がおすすめです。ウェブサイトからお住まいの地域にあるチェーン店を検索でき、オンラインで見積もりも取れます。

地元の庭師や造園業者から探す場合は、近所の人や知り合いが実際に使ったことがある業者の中から評判の良いところを選ぶのが安心です。ネット検索で探す場合は、口コミやレビューなどを参考にしましょう。

業者に剪定を依頼するまでの流れは以下の通りです。

①業者に直接電話をかけるか、ウェブサイトの問い合わせフォームを使って、剪定の相談をしてみましょう。剪定してもらいたい樹木の種類、高さ、本数などを伝えましょう。

②オンラインや電話だけで剪定料金を提示してくる業者もありますが、現地調査しないと正確な見積もりが出せないことも多いです。まずは業者に現地を見に来てもらう日時を決め、見積もりを出してもらいましょう。現地調査と見積もりまでは無料で行ってくれる業者が多いです。

③できれば最低3社から相見積もりを取りましょう。見積もり金額と業者の対応を総合的に比較して、依頼する業者を選びましょう。剪定料金全額を前払いを求めない業者だと、最後まできちんと対応してもらえるので安心です。

ガクアジサイの剪定は自分で行うことも可能ですが、プロの業者に依頼するメリットは多々あります。ここでは、造園業者や庭師に頼むメリットについて解説します。

 

剪定時期を間違えない

造園業者や庭師に依頼する場合、樹種に合わせた剪定が可能です。ガクアジサイは花が咲き終わった後の剪定適期を逃すと、翌年咲くはずの花芽を落としてしまうことになります。庭木のプロに剪定を依頼すれば、剪定時期を間違えず、来年もガクアジサイの花を楽しめます。

 

適切な剪定をしてもらえる

ガクアジサイが大きく成長し過ぎてしまった場合や、枝葉が混み合っている場合は、通常の剪定だけでなく、切り戻し剪定や透かし剪定を行う必要があります。造園業者や庭師に依頼すれば、植え木の育ち具合や健康状態から、適切な剪定を行ってもらえます。

 

枝葉ゴミの処分もしてもらえる

大きく成長し過ぎたガクアジサイを大胆に切り戻したり、複数のガクアジサイをまとめて剪定したりする場合、剪定後には大量の枝葉ゴミが発生します。自分で剪定する場合は枝葉ゴミの処分も自分で行わなければならず、お住まいの自治体の規定に基づいて枝を一定の長さで切り揃えたり、細かな葉や小枝をゴミ袋に詰めたりするのに大変な労力を要します。業者に剪定を依頼すれば、枝葉ゴミの処分まで行ってもらえるので安心です。

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