生長旺盛なギンバイカは、徒長枝が多くでやすいため、少なくとも年に一回は剪定して樹形を整えることが大切です。しかし、庭木の剪定は一年中いつでもできるわけではなく、剪定に適した時期とそうでない時期があります。

ここからは、ギンバイカを剪定するのに適した時期について解説します。

ギンバイカの剪定は花が咲き終わった直後の、6月～7月に行うのがベストです。
なぜなら、来年の花を付ける花芽が出来る前だからです。

もし、花付きを気にしない場合は、真夏を除く4～11月に刈込剪定が、透かし剪定や徒長枝の切り戻しは、庭木に負担のかかりやすい真夏の時期を除いて、いつでも必要に応じて行えます。

ギンバイカは8月頃には、既に翌年咲く花芽を形成し始めます。そのため、8月以降に枝先を多く切ってしまうと、翌年の花付きが悪くなってしまいます。剪定は花が咲き終わった直後の6月頃から、遅くとも7月下旬までに終わらせておきましょう。

また、ギンバイカは日当りの良い場所でよく花を咲かせます。開花率を上げるために、日光が当たる場所を選んで植えつけることが大切です。

ギンバイカは徒長枝を多く伸ばしやすい庭木なので、最低でも1年に1回は剪定してあげましょう。

ここからはギンバイカの剪定を自分でしたい方のために、剪定に必要な道具や基本の剪定方法を紹介します。

また、ギンバイカの剪定で失敗しないための注意点も紹介するので、剪定に挑戦する前にご一読ください。

ギンバイカの剪定に必要な道具は以下の通りです。

剪定道具は用途に応じていろいろありますが、どれも十分に注意して使用することが大切です。それでは、一つずつ見ていきましょう。

ギンバイカの剪定では必ず剪定用の手袋を着用しましょう。剪定中に枝の切り口や刃物などで手指を傷つけるのを防ぎます。

手のひら側が樹脂コーティングになっているものは、剪定バサミやノコギリが滑りにくく安全です。

ギンバイカの剪定で活躍するのが、ペンチのような形をした剪定用のハサミです。直径1～2cm程の枝を切るのに使います。

剪定バサミには、バイパス式とアンビル式の2種類があります。バイパス式は上下の2枚の刃を交差させて枝を切断するタイプで、生きた枝を剪定するのに向いています。アンビル式は下刃が受け皿状になっているのが特徴で、硬い枝や枯れた枝を剪定するのに向いています。

植木バサミは通常のハサミの形をした園芸用のハサミで、直径1cm以下の細い枝を切る時に使います。

トピアリーとして仕立てられたギンバイカを刈り込むときや、生垣として仕立てる時に便利なのが刈り込みバサミです。

植木バサミよりも刃の部分が長く、長い柄を両手で持って使います。枝を切るというよりは葉を細かく整える目的で使い、生垣の表面となる広い面積を効率的に整えられます。

トリマーは刈込剪定用の機械です。
燃料によるエンジン式とコードや充電式の電気タイプがございます。

刈込バサミで刈り込むよりも数倍速く作業が可能ですので、生垣や植込みは主にトリマーを使用して作業しますが、プロの庭師はエンジン式を使用します。
なぜなら、電気式は力が弱く、太めの枝が切れない場合があるからです。

ただし、一般個人の方が使用する場合は電気式で十分かもしれません。

太い枝を剪定した後の切り口に塗ります。ギンバイカの剪定で使う癒合剤としておすすめなのは、トップジンＭペーストやカルスメイトなどです。

熊手（剪定した葉や枝を集めるのに使用します）、箕（ちりとり代わりに使います）、シュロ縄（切ってはいけない枝を一時的にまとめておく紐）、フレコンバッグ（枝葉を入れるごみ袋）などがあると便利です。

ギンバイカの剪定方法は以下の通りです。

基本の剪定手順

①木の全体を見て、剪定後の樹高や樹幅をイメージする。
②枯れている枝や病気の枝を、枝の付け根から切り落とす。
③枝が込み合っている部分は、他の枝と重なった枝、内側に向いた枝、真っすぐに上に伸びている枝などを選んで間引く。
④切り口に癒合剤を塗る。

刈り込み剪定の手順

①全体をチェックし、仕上がりのサイズをイメージする。
②仕上がりの樹形から勢いよく伸びている枝は、枝の分岐している部分から切り落とす。
③刈り込みバサミを使って、生垣の側面を刈り込む。刈り込みは下から上へ行い、上部は狭めで下部は少し広めの台形に仕上げる。
④上面はなるべく平らに刈り込む。
⑤切り口に癒合剤を塗る。

ギンバイカの剪定で注意したい点は、以下の通りです。

 
①7月下旬までに剪定を終わらせる
ギンバイカの花芽は、翌年の春に咲くものが8月頃から形成されます。そのため、樹形や樹高を整える強剪定は、花が咲き終わった直後の6月から遅くとも７月下旬までに終わらせておくことが大切です。剪定時期が遅れてしまうと、翌年咲く花芽を切り取ってしまうので、花付きが悪くなります。

 
②徒長枝の剪定は真夏以外はいつでもOK
ギンバイカは徒長枝をよく伸ばします。徒長枝の剪定は、通常の6月～7月の剪定時期以外でも、必要に応じていつでも行えます。ただし、真夏の剪定は庭木の樹勢を衰えさせてしまう可能性があるため控えましょう。

 
③枝葉と幹の生長速度が違う
ギンバイカの枝葉は生育旺盛でどんどん生長しますが、幹の生長は比較的ゆっくりです。枝葉を剪定せずに伸ばしっぱなしにしていると、幹への負担がかかりやすくなります。枝葉を定期的に剪定することで、幹にも栄養が行き届くようになります。

ギンバイカは生長しても樹高が3m程度とコンパクトですが、枝葉の生長が早く定期的な剪定が欠かせません。初心者でも自分で剪定することは十分可能ですが、剪定道具を揃えたり剪定後の枝葉を処分したりするのは面倒と感じる方も多いでしょう。

自分で剪定するのが難しいと感じたら、造園業者・庭師に剪定を依頼するという手もあります。

ギンバイカを自分で剪定するメリットとデメリットを紹介します。

メリット

・剪定道具を揃えてしまえば、ほぼ費用がかからない
・自分のスケジュールで剪定できる
・満足感や達成感が得られる

デメリット

・剪定道具の購入に費用がかかる
・剪定道具の収納場所が必要になる
・剪定後の枝葉ゴミを自分で処理する必要がある
・時間が取られる

自分で剪定するか業者に依頼するかで悩んでいる方は、メリットとデメリットをよく比較した上で判断してください。

ギンバイカを自分で剪定することに少しでも不安を感じる場合は、剪定のプロである造園業者や庭師に剪定を依頼することをおすすめします。

ギンバイカの剪定を依頼する業者は、スマイルガーデンのような全国展開しているチェーン店がおすすめです。ウェブサイトからお住まいの地域にあるチェーン店を検索でき、オンラインで見積もりも取れます。

地元の庭師や造園業者から探す場合は、近所の人や知り合いが実際に使ったことがある業者の中から評判の良いところを選ぶのが安心です。ネット検索で探す場合は、口コミやレビューなどを参考にしましょう。

業者に剪定を依頼するまでの流れは以下の通りです。

①業者に直接電話をかけるか、ウェブサイトの問い合わせフォームを使って、剪定の相談をしてみましょう。剪定してもらいたい樹木の種類、高さ、本数などを伝えましょう。

②オンラインや電話だけで剪定料金を提示してくる業者もありますが、現地調査しないと正確な見積もりが出せないことも多いです。まずは業者に現地を見に来てもらう日時を決め、見積もりを出してもらいましょう。現地調査と見積もりまでは無料で行ってくれる業者が多いです。

③できれば最低3社から相見積もりを取りましょう。見積もり金額と業者の対応を総合的に比較して、依頼する業者を選びましょう。剪定料金全額を前払いを求めない業者だと、最後まできちんと対応してもらえるので安心です。

ギンバイカの剪定は自分で行うことも可能ですが、プロの業者に依頼するメリットも多くあります。ここでは、造園業者や庭師に頼むメリットは以下の3つです。

美しい仕上がりが期待できる

ギンバイカは生長が早く、徒長枝を伸ばしがちです。特に生垣として美しく仕立てるには、多少のコツが必要と言えるでしょう。庭木のプロに剪定を依頼すれば、美しい仕上がりが期待できます。

時間や労力を省ける

剪定に必要な道具を揃えたり、実際に剪定作業をしたり、後片付けをしたりと、自分で剪定するには時間がかかります。仕事が忙しくてなかなか休みが取れない方、せっかくの休みの日は趣味や家族の団らんに費やしたい方は、業者に剪定をしてもらうのが良いでしょう。

枝葉ゴミの処分もしてもらえる

生長旺盛なギンバイカを剪定した後には、大量の枝葉ゴミが発生します。自分で剪定する場合は枝葉ゴミの処分も自分で行わなければならず、お住まいの自治体の規定に基づいて枝を一定の長さで切り揃えたり、細かな葉や小枝をゴミ袋に詰めたりするのに大変な労力を要します。業者に剪定を依頼すれば、枝葉ゴミの処分まで行ってもらえるので安心です。

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