トベラの剪定時期やポイント
お手入れ基本情報

庭木の剪定は一年中いつでもできるわけではなく、剪定に適した時期とそうでない時期があります。

ここからは、トベラを剪定するのに適した時期について解説します。

トベラの剪定に適した時期は、花が咲き終わった後の6～7月です。

トベラは4～5月頃に、枝の先に5弁の直径2cmほどの白い花を多数つけますが、花芽分化は夏の終わりから秋頃にかけて行われます。そのため、秋以降に枝先を切るような剪定を行ってしまうと、翌春に咲く花芽を切り落としてしまい、花付きが悪くなります。トベラの花を楽しみたい場合は、剪定は花が咲き終わった直後に済ませておきましょう。

トベラの剪定を自分でしたい方のために、剪定に必要な道具や基本の剪定方法を紹介します。また、トベラの剪定で失敗しないための注意点も紹介するので、剪定に挑戦する前にご一読ください。

トベラの剪定に必要な道具は以下の通りです。

剪定道具は用途に応じていろいろありますが、どれも十分に注意して使用することが大切です。それでは、一つずつ見ていきましょう。

トベラの剪定では必ず剪定用の手袋を着用しましょう。剪定中に枝の切り口や刃物などで手指を傷つけるのを防ぎます。

手のひら側が樹脂コーティングになっているものは、剪定バサミやノコギリが滑りにくく安全です。

トベラの剪定で活躍するのが、ペンチのような形をした剪定用のハサミです。直径1～2cm程の枝を切るのに使います。

剪定バサミには、バイパス式とアンビル式の2種類があります。バイパス式は上下の2枚の刃を交差させて枝を切断するタイプで、生きた枝を剪定するのに向いています。アンビル式は下刃が受け皿状になっているのが特徴で、硬い枝や枯れた枝を剪定するのに向いています。

植木バサミは通常のハサミの形をした園芸用のハサミで、直径1cm以下の細い枝を切る時に使います。

剪定バサミで切れない直径2cm以上の太い枝を切る時に使います。剪定用ノコギリは、木工用ノコギリと比べると細身で、生きた枝が切りやすいよう刃の目が粗いのが特徴です。剪定用ノコギリもサイズがいろいろありますが、最も一般的で使いやすいのは長さ25〜30cmぐらいのノコギリです。

太い枝を剪定した後の切り口に塗ります。トベラの剪定で使う癒合剤としておすすめなのは、トップジンＭペーストやカルスメイトなどです。

熊手（剪定した葉や枝を集めるのに使用します）、箕（ちりとり代わりに使います）、シュロ縄（切ってはいけない枝を一時的にまとめておく紐）、フレコンバッグ（枝葉を入れるごみ袋）などがあると便利です。

トベラの剪定方法は以下の通りです。

基本の剪定手順

①全体をチェックし、仕上がりのサイズをイメージする。
②枯れている枝や病気の枝は、付け根から切り落とす。
③樹形から飛び出している伸び過ぎた枝や、間延びした枝は切り戻す。
④切り口に癒合剤を塗る。

トベラの剪定で注意したい点は、以下の通りです。

①剪定バサミでコツコツと剪定する
トベラの葉は車輪上に枝先付近に集まる傾向があるため、刈り込みバサミを使って剪定をしてしまうと、葉が途中で切れたり、枝先の葉を全て切り落としてしまったりして、見た目が悪くなってしまいます。トベラの剪定では刈り込みバサミを使わず、剪定バサミで不要な枝のみをコツコツと切るようにしましょう。

②剪定し過ぎない
トベラは樹形が整いやすい一方、芽吹く力は弱い植物です。年1回の剪定で大胆に切り戻しすぎてしまうと、元のサイズに回復するまで長く時間がかかってしまいます。一気に大きく切り戻すような剪定は控え、仕上がりの樹高や樹形を目指して少しずつ剪定していきましょう。

③自然樹形で育てる
トベラは自然とこんもりとした半球状に育ちます。半球状の自然樹形を維持するように剪定すると自然とまとまりやすいです。

トベラは生長しても樹高2～3m程度で、自然樹形でまとまりやすいため、素人でも比較的剪定しやすい庭木です。しかし、道具を揃えたり、実際に剪定をしたり、剪定後の枝葉ゴミを処分したりするのが面倒に感じる方もいるでしょう。

自分で剪定するのが難しいと感じたら、造園業者・庭師に剪定を依頼するという手もあります。

トベラを自分で剪定するメリットとデメリットを紹介します。

メリット

・剪定道具を揃えてしまえば、ほぼ費用がかからない
・自分のスケジュールで剪定できる
・満足感や達成感が得られる

デメリット

・剪定道具の購入に費用がかかる
・剪定道具の収納場所が必要になる
・剪定後の枝葉ゴミを自分で処理する必要がある
・時間が取られる

自分で剪定するか業者に依頼するかで悩んでいる方は、メリットとデメリットをよく比較した上で判断してください。

トベラの剪定は自分で行うことも可能ですが、プロの業者に依頼するメリットも多くあります。ここでは、造園業者や庭師に頼むメリットは以下の3つです。

良い仕上がりが期待できる

造園業者や庭師に依頼する最大のメリットは仕上がりのクオリティが高いことです。トベラはもともと自然樹形で整いやすい庭木ですが、植込みとして美しく仕立てるためにはコツが必要です。また、一度の剪定で強く刈り込み過ぎてしまうと、回復までに時間がかかってしまいます。プロに依頼すれば、自分で剪定するよりも良い仕上がりが期待できます。

時間や労力を省ける

剪定に必要な道具を揃えたり、実際に剪定作業をしたり、後片付けをしたりと、自分で剪定するには時間がかかります。仕事が忙しくてなかなか休みが取れない方、せっかくの休みの日は趣味や家族の団らんに費やしたい方は、業者に剪定をしてもらうのが良いでしょう。

枝葉ゴミの処分もしてもらえる

トベラを剪定した後には枝葉ゴミが発生します。自分で剪定する場合は枝葉ゴミの処分も自分で行わなければならず、お住まいの自治体の規定に基づいて枝を一定の長さで切り揃えたり、細かな葉や小枝をゴミ袋に詰めたりするのに大変な労力を要します。業者に剪定を依頼すれば、枝葉ゴミの処分まで行ってもらえるので安心です。

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