シマトネリコは、涼しげな葉と爽やかな樹形が魅力で、庭木やシンボルツリーとして人気のある常緑樹です。
比較的丈夫で育てやすい一方、ハマキムシやシマケンモン、スズメガ、カイガラムシなどの害虫が発生することがあります。
害虫を放置すると、葉の食害や変色、枝葉の衰弱などにつながるため、早めの発見と適切な対策が大切です。
この記事では、シマトネリコにつく主な害虫の特徴や被害のサイン、予防・駆除方法、よくあるトラブルについてわかりやすく解説します。
この記事で分かること

この記事では、以下の内容について解説します。
- シマトネリコにつく主な害虫の種類と特徴
- 害虫による食害やふんなどの痕跡の見つけ方
- シマトネリコにつく害虫の予防方法
- シマトネリコにつく害虫の駆除方法
- シマトネリコによくあるトラブルと対策
シマトネリコには、葉を食べるイモムシ類や樹液を吸うカイガラムシ、アブラムシなど、さまざまな害虫がつくことがあります。
害虫そのものが見つからなくても、葉の穴や巻いた葉、ふん、ベタつきなどが発生のサインになるため、日頃から枝葉を観察することが重要です。
シマトネリコにつく害虫

シマトネリコにつく主な害虫の特徴と被害について解説します。
また、害虫がいる痕跡(食害、ふんなど)の見分け方も紹介しますので参考にしてください。
1.ハマキムシ
ハマキムシは、ハマキガ科などのガの幼虫の総称で、シマトネリコの葉を食害する害虫です。幼虫は糸を吐いて葉を巻いたり、複数の葉をつづり合わせたりして、その中に潜んで葉を食べます。
被害を受けた葉は穴が開くほか、褐色に変色して枯れることがあり、発生数が多いと樹木の見た目や生育にも影響します。葉が不自然に丸まっている、葉同士が糸でくっついている、巻いた葉の中にふんが見られる場合は、ハマキムシの発生が疑われます。
見つけたら巻いた葉ごと取り除き、早めに駆除しましょう。
2.シマケンモンの幼虫
シマケンモンはヤガ科のガの一種で、幼虫がシマトネリコの葉を食害します。幼虫は黒っぽい体に黄白色や赤色などの模様が見られ、体には毛が生えているのが特徴です。
成長すると食べる量が増え、葉の縁から大きく食べられたり、葉脈を残して食害されたりすることがあります。
葉に不規則な食べ跡があるほか、木の下や葉の上に黒い粒状のふんが落ちている場合は、幼虫が潜んでいる可能性があります。
発生数が少ないうちに幼虫を取り除くなど、早めに対処することが大切です。
3.スズメガの幼虫
スズメガの幼虫は、太く大きなイモムシ状の姿をしており、腹部の後方に「尾角」と呼ばれる突起があるのが特徴です。種類によって緑色や褐色など体色は異なり、シマトネリコの葉を旺盛に食べます。
成長した幼虫は食べる量が多いため、短期間で葉が大きく欠けたり、枝の葉がほとんどなくなったりすることもあります。
葉に大きな食べ跡がある、木の下に比較的大きな黒い粒状のふんが落ちている場合は、幼虫がいるサインです。
見つけた場合は捕殺するなど、早めに対処することが必要です。
4.カイガラムシ
カイガラムシは、シマトネリコの枝や幹、葉などに付着し、植物の汁を吸って生育を妨げる害虫です。成虫は数mmのものが多く、白や茶色の殻、ロウ状の物質などに覆われているため、一見すると虫に見えないこともあります。
大量に発生すると樹勢が弱まり、葉の黄変や落葉、枝枯れを引き起こすことがあります。また、排泄物に「すす病」の原因となる菌が繁殖し、葉や枝が黒く汚れることもあります。
枝や葉に白・茶色の小さな突起物が付いていたり、葉がベタついたりしている場合は、カイガラムシの発生を疑いましょう。
5.コガネムシ
コガネムシ類は、成虫と幼虫の両方がシマトネリコに被害を与えることがあります。成虫は葉を食べ、葉の縁が不規則に欠けたり、葉脈を残して網目状になったりするのが特徴です。
大量に発生すると葉が少なくなり、樹勢の低下につながることもあります。一方、幼虫は土の中に生息し、細い根を食害します。根が傷むと水分や養分を十分に吸収できず、葉がしおれたり生育が悪くなったりする場合があります。
葉の食べ跡や株元の土に白い幼虫が見られたら、早めに取り除くことが重要です。
6.アブラムシ
アブラムシは、シマトネリコの新芽や若葉に群生し、植物の汁を吸って生育を妨げる害虫です。体長は1~4mm程度と小さく、緑色や黒色、褐色など種類によって色が異なります。
大量に発生すると、葉が縮れたり新芽の伸びが悪くなったりすることがあります。また、アブラムシの排泄物には糖分が含まれているため、葉や枝がベタつき、すす病を誘発することもあります。
新芽に小さな虫が集まっている、葉がベタベタする、アリが頻繁に行き来しているといった様子が見られたら、アブラムシの発生を疑いましょう。
7.カブトムシ
シマトネリコには夏になるとカブトムシが集まり、樹皮を傷つけて、にじみ出た樹液を吸うことがあります。数匹程度であれば深刻な被害につながるケースは多くありませんが、多数が集まると樹皮が削られ、傷が目立つことがあります。
幹に削られたような傷がある、樹液がにじみ出ている、夜間から早朝にカブトムシが集まっている場合は被害のサインです。
樹木への負担が大きい場合は、捕獲して移動させるなどの対策を検討しましょう。
害虫がいる痕跡の見つけ方
シマトネリコの害虫を早期発見するには、葉や枝、幹、株元をこまめに観察することが大切です。
葉に穴や欠け、巻き、変色がある場合は、ハマキムシやガの幼虫などによる食害が疑われます。また、葉や木の下に黒い粒状のふんが落ちていないかも確認しましょう。
新芽に小さな虫が群生している、葉がベタつく、すす状に黒く汚れている場合は、アブラムシやカイガラムシの可能性があります。さらに、幹から樹液が出ている、樹皮に傷があるときも注意が必要です。
害虫そのものが見つからなくても、こうした痕跡を手掛かりに早期発見・駆除につなげましょう。
シマトネリコにてんとう虫がついていたら駆除したほうがいい?

シマトネリコにてんとう虫がついていても、基本的には駆除する必要はありません。
ナナホシテントウなど多くのてんとう虫は、植物の汁を吸うアブラムシを捕食してくれる益虫です。
てんとう虫が多く集まっている場合は、近くにアブラムシが発生している可能性もあるため、新芽や葉裏を確認してみましょう。
ただし、植物の葉を食べる種類のてんとう虫もいるため、葉に食害が見られる場合は種類を確認することが大切です。
シマトネリコにつく害虫の予防・駆除方法

シマトネリコの害虫被害を防ぐには、発生してから駆除するだけでなく、日頃の観察や剪定によって害虫が繁殖しにくい環境をつくることが重要です。
ここでは、予防と駆除の具体的な方法について解説します。
予防方法
シマトネリコに発生する害虫を防ぐには、日頃から樹木の状態を観察し、害虫が繁殖しにくい環境を整えることが大切です。主な予防方法は以下のとおりです。
- 殺虫剤を散布する
ハマキムシやシマケンモン、スズメガ、アブラムシ、カイガラムシなどの発生を抑えるには、対象害虫に適用のある殺虫剤を使用します。害虫が発生しやすい時期を意識して葉の表裏や枝を確認し、必要に応じて散布しましょう。 - 防虫ネットを使用する
鉢植えの若木や比較的小さなシマトネリコであれば、防虫ネットで覆うことで、成虫の飛来や産卵を物理的に防ぐ方法があります。
特にガ類やコガネムシなど、外部から飛来する害虫の予防に役立ちます。ただし、枝葉がネットに密着した状態や蒸れやすい状態にならないよう注意しましょう。 - 適度に剪定する
枝葉が混み合っていると風通しや日当たりが悪くなり、カイガラムシやアブラムシなどを発見しにくくなります。不要な枝や込み合った枝を剪定し、樹冠内部まで確認しやすい状態を保ちましょう。剪定は害虫の早期発見にもつながります。 - こまめに観察する
葉の食害、巻いた葉、枝に付着した虫、排泄物、ベタつきなどがないか定期的に確認します。被害が小さいうちに発見できれば、大量発生する前に対処しやすくなります。
駆除方法
シマトネリコに害虫が発生した場合は、害虫の種類や発生量に応じて適切な方法で駆除します。主な駆除方法は以下のとおりです。
- 殺虫剤を使用する
害虫が広範囲に発生している場合は、対象害虫に適用のある殺虫剤を使用する方法があります。葉を食害する幼虫やアブラムシなどは、発生初期に対処すると被害を抑えやすくなります。カイガラムシは成長すると薬剤が効きにくい場合があるため、幼虫期を狙った防除が効果的です。 - 捕殺する
スズメガやシマケンモンなどの幼虫は比較的大きく見つけやすいため、数が少なければ直接取り除く方法が有効です。素手では触れず、手袋や割り箸、ピンセットなどを使用しましょう。カイガラムシは、発生が少なければ歯ブラシなどで枝からこすり落とす方法もあります。 - 枝や葉ごと害虫を取り除く
ハマキムシのように葉を巻いて内部に潜む害虫や、一部の枝葉に集中して発生している害虫は、被害を受けた葉や枝ごと切り取る方法があります。取り除いた枝葉は害虫が残っている可能性があるため、樹木の周囲に放置せず適切に処分しましょう。 - 水で洗い流す・払い落とす
アブラムシなどの小さな害虫は、発生初期であれば水をかけて洗い流す方法もあります。また、枝を揺すったり軽くたたいたりして害虫を落とし、回収する方法も有効です。
シマトネリコに関するよくある悩み

シマトネリコの葉が変色したり、枝が枯れたりする原因は害虫だけではありません。
水不足や過湿、寒さ、剪定、病気なども考えられるため、症状と栽培環境の両方を確認しましょう。
葉が変色する(黄色)
シマトネリコの葉が黄色く変色する原因には、水不足や水の与えすぎ、日照不足、肥料不足、根詰まり、病害虫などが考えられます。また、古い葉が黄色くなって落ちる場合は、新陳代謝による自然な現象の可能性もあります。
まずは土の乾き具合や日当たり、葉の裏に害虫がいないかを確認しましょう。水やりは土の状態に合わせて行い、必要に応じて剪定や施肥、害虫の駆除を行います。
鉢植えで根詰まりしている場合は、一回り大きな鉢への植え替えも有効です。
葉が変色する(黒・茶)
シマトネリコの葉が黒や茶色に変色する原因には、水切れや強い直射日光による葉焼け、寒さ、根腐れ、病害虫などが考えられます。
また、カイガラムシやアブラムシの排泄物を原因としてすす病が発生すると、葉がすすをかぶったように黒くなることがあります。
まずは土の状態や日当たり、害虫の有無を確認しましょう。水やりや置き場所を見直し、変色した葉や傷んだ枝は必要に応じて取り除きます。
害虫が確認できた場合は、捕殺や適用のある薬剤で早めに駆除することが大切です。
剪定しすぎて枯れる
シマトネリコは比較的剪定に強い樹木ですが、一度に枝葉を切りすぎると光合成に必要な葉が不足し、樹勢が低下することがあります。特に真夏や真冬の強剪定は木への負担が大きく、枯れ込みの原因になりかねません。
剪定は春から初夏など生育期を中心に行い、一度に大量の枝を落とさないことが大切です。剪定後は乾燥に注意し、土の状態を確認しながら適切に水やりをします。
枝枯れが進む場合は無理に追加で剪定せず、回復するまで様子を見ましょう。
病気にかかる
シマトネリコは比較的丈夫な樹木ですが、風通しや日当たりが悪く、湿気がこもる環境では病気が発生することがあります。特に注意したいのが、葉や枝が黒いすすで覆われたようになる「すす病」です。
アブラムシやカイガラムシなどの排泄物を栄養源としてカビが繁殖するため、原因となる害虫の駆除が重要です。
混み合った枝を剪定して風通しを改善し、落ち葉や枯れ枝もこまめに取り除きましょう。
異常を早期発見するため、日頃から葉や枝を観察することも大切です。
枯れているかどうかは枝を曲げるとわかる
シマトネリコが枯れているか判断する際は、枝を軽く曲げて状態を確認する方法があります。
生きている枝は水分を含んでいるため、しなやかに曲がりますが、枯れた枝は乾燥して硬く、曲げると簡単に折れるのが特徴です。
また、枝の表皮を少し削り、内側が緑色なら生きている可能性があります。
枯れた枝は健全な部分まで切り戻し、水切れや根腐れ、病害虫などの原因がないか確認しましょう。幹まで乾燥している場合は、樹木全体が枯れている可能性があります。
よくある質問

シマトネリコにつく害虫は何?
シマトネリコには、ハマキムシ、シマケンモンやスズメガ類の幼虫、カイガラムシ、コガネムシ、アブラムシなどがつくことがあります。また、樹液を求めてカブトムシが集まることもあります。
害虫によって被害の症状は異なるため、葉の食害、巻いた葉、ふん、枝葉のベタつき、黒い汚れなどを手掛かりに種類を見極め、適切に対処しましょう。
シマトネリコを食べる虫は何?
シマトネリコの葉を食べる代表的な虫には、ハマキムシ、シマケンモンやスズメガ類の幼虫、コガネムシ類などがあります。特に大型の幼虫は食べる量が多く、短期間で葉が大きく減ることがあります。
木の下にふんが落ちている場合は、頭上の枝葉に幼虫がいる可能性があります。葉裏や枝を確認し、見つけたら早めに駆除しましょう。
庭のお手入れなら、スマイルガーデンへ

シマトネリコは生育旺盛で大きくなりやすいため、高木になると害虫の確認や剪定、殺虫剤の散布を自分で行うのが難しくなります。特に高所での作業は転落の危険があり、害虫の種類によって適切な消毒方法も異なるため、不安がある場合は庭のお手入れの専門業者への依頼がおすすめです。
庭のお手入れなら、スマイルガーデンへご相談ください。シマトネリコをはじめとした庭木の剪定や消毒、害虫対策など、庭の状態に合わせたお手入れを依頼できます。
適切な剪定で日当たりや風通しを改善することは、害虫や病気の予防にもつながります。自分では手が届かない高木や、害虫が発生して対処に困っている庭木も、プロに任せることで安全かつ効率的に管理できます。
まとめ

シマトネリコには、ハマキムシやシマケンモン、スズメガ類の幼虫、カイガラムシ、アブラムシなど、さまざまな害虫がつくことがあります。
葉の食害やふん、ベタつきなどを日頃から確認し、早期発見・駆除を心がけましょう。
また、適切な剪定によって風通しをよくし、害虫が発生しにくい環境を整えることも大切です。
高木の剪定や大量発生した害虫への対処が難しい場合は、専門業者への依頼も検討しましょう。















